ACID ANDROID LIVE 2020

2020.11.25(wed)

ACID ANDROID LIVE 2020

 

2020年、最初で最後のライヴ。

そしてACID ANDROIDにとって初めての配信によるライヴ。

 

ライヴハウスの匂いすら感じとれそうなほどの生々しさをまといつつ、従来のライヴでは絶対に見ることのできない細部を捉えた映像が随所に散りばめられていて、懐かしさと新鮮さが交互に押し寄せてきます。

ライヴとして、映像作品として、これ以上ないくらい素晴らしいものを見させていただきました。

やはりACID ANDROIDはとても「魅せる」アーティストなのだなと思います。過度な装飾や演出などに頼らずとも十分に人を引きつけることができて、一見シンプルに思えるその世界も、一度足を踏み入れてみるととてつもない奥行きがあることに気が付きます。

このご時世、ライヴを届けてくれるだけでも十分すぎるほど嬉しいことなのに新曲まで用意していてくださり(それも2曲!)、本当に本当にありがとうございます。

2020年の思い出と2021年への希望の両方をいただきました。

 

 

 

本当は最後までこのテンションで真面目に感想を書いていきたいのですが完成が何年先になるのか検討もつかないので、ここからはいつもどおりゆるっと書いていこうと思います。

 

以下実況形式にて。

 

薄暗いステージに静かに登場する3人。yukihiroさんが一番最後に出てくるという流れは普段と同じなので「いよいよ…!」というあの独特の緊張感を味わえてとても良いです。

 

imagining noises

yukihiroさんが近い…!

あの美しい手をここまで至近距離で見てしまってよいのでしょうか。右手中指と薬指の間に挟まれるマイクが羨ましい。

 

LIVE 2020のための特別フォーメーション。3人がお互いに向かい合うように立っています。

yukihiroさんのバックショット越しに山口さんやKAZUYAさんが映し出されるのが斬新すぎますね。山口さんは要所要所でyukihiroさんへ視線を送っているようにも見えます。

そしてyukihiroさんの背後から捉えた、マイクを握る手!たまらなく好きです。こんな角度、普段のライヴでは絶対見られないですからね。相変わらず手のことばかりですみません。

手の美しさに気を取られていると、歌い終わりにパッとマイクから顔を離すyukihiroさんの艶めかしさに心臓打ち抜かれますのでお気をつけください。

 

この曲が1曲目に設定されることによって、序盤から熱量高めの構成なのだろうと予想されます。

 

 

daze

やはり最初から飛ばしてきました。もうACIDの世界から抜け出せません。

おそらく通常のライヴよりもセットリストを考えるのに苦労されたのではと思うのですが、引きずり込み方がうますぎますね。プロです。

妖しげなストリングスの音色が怖くもあり美しくもあり、聞き惚れます。DRINK IT DOWNを思い出しました。

「later」の歌い方が罪深いです。どこでそんな表情を覚えてこられたのですか。

鋭く前を見据えたり、余韻を残すように伏し目になったりと目元の表情が思った以上に豊かであることに驚きました。憂いさえ感じさせるdaze。原曲からかなり進化しています。

 

 

gamble

KAZUYAさんのギターがとても良いです。曲そのものが持つ危機感やスリリングさをさらに増幅しているように思います。「let fortune take it」らへんが好きです。

 

 

unsaid

くすんだ色彩がunsaidの世界と見事に融合しています。色が乗ることによって曲の流れがより明確になったとも感じました。

そして何度も繰り返し見ているうちに、「冬の終わり〜春の訪れ」という情景が頭に浮かんでくるようになりました。冬を越えた植物が暖かな日差しのもとで小さな花を咲かせる、というような。

unsaid大好きすぎてレポ書いてるといつも謎の語りが入ってしまうのですが、これまでに抱いたことのない感想を持つことができたのは間違いなくzakuroさんの素晴らしい映像演出のおかげです。新たな世界を見せていただきありがとうございます。

最後白い光で包まれるのが幻想的でとても素敵です。

 

 

roses

先日友人とカラオケでこのライヴを見たのですが、良い音響で聞くと本当にライヴハウスにいるようでした。特にrosesは低音の響きが格段に良く、バスドラムの振動が体に伝わってきました。

冷たい湖の底にうっすらと光が差し込んでいるような、色と光のバランスが美しいです。

おそらく多くの人が息を呑んだであろうyukihiroさんの手。22:50くらいのところですね。指輪が少し指から浮いて隙間ができているのさえ見えてしまう精細さ。カメラマンさん天才か。

 

 

swallowtail

ライヴバージョンをついに映像で見られる日が来るとは…!CDに収録されている原曲ももちろん好きですが、ライヴでのアレンジも美しくて儚くて大好きです。

KAZUYAさんのギターが胸に刺さります。

マイクを握りながら不規則に動く右手だけで白飯イケます。

yukihiroさんのパンチと山口さんのシンバル鳴らすタイミングが完全に一致していて気持ちいいです。

いやぁ…名曲だなあ…

 

 

chill

サビの「violate」「out of reach」の歌い方が好きです。曲に合わせて歌い方も毎回アレンジされているので、知ってる曲でもまるで新曲のような驚きがあります。

間奏明けからyukihiroさんの色気が大爆発。マイクスタンドにすがりながら絞り出すように声を発し、息づかいもそれまでより少し荒い。感情が乗っているのがとてもよくわかります。マイクから手を離すとき、指が一本ずつほどけるようにはらりはらりと動いているのが可憐すぎます。

 

 

gravity wall

これも重低音が体に響いて気持ちよすぎる曲です。

淡々としながらも確実に3人の熱が上昇してきているのが見て取れます。

 

 

pale fire

きました新曲!ものすごく攻撃的でありながらはっとするほどきれいなメロディが差し込まれてくるところがとてもACIDらしい。

 

 

dealing with the devil

まずドラムのリズムパターンが最高。そして歌いたくなるメロディ。

サビの「悪魔の囁き」の箇所はBUCK-TICKさんに似ているなとも感じます。

47:05のドラム(スネアとフロアかな?)かっこよすぎて友人と盛り上がりました。

この新曲たちが発売されるのが今からとても待ち遠しいです。

 

 

ring the noise

六本木の衝撃を思い出しますね。

サウンドはかなり尖っているのですがyukihiroさんの歌声がやや抑えめで、語弊があるかもしれませんが上品にまとまっている感じが良いなあと思います。

 

 

let's dance

ミラーボールのきらめきを体に受けて歌い演奏する3人。優勝です。

最後の「to hell」がはちゃめちゃに治安が悪くてたまりません。

 

 

violent parade

yukihiroさんが研ぎ澄まされたナイフのようにキレキレです。ほぼ無観客とってもいいあの環境で、ここまでの殺気や鋭さを発することができるのはきっと目の前にKAZUYAさんと山口さんがいるからなのでしょう。それぞれが放つ音でお互いを刺激し合うからこその迫力。yukihiroさんが生音にこだわる理由はそこにあるのかもしれません。

 

 

violater

下から見上げるyukihiroさん、まるで天女のようです。しゃがみこんで撮影してくれたカメラマンさんに心から感謝。

この曲でライヴが終わることで気持ちがストンと落ち着きます。

 

 

2020年のACID ANDROIDがぎゅっと凝縮された「LIVE 2020」。

yukihiroさんの姿と美しい音を何度も繰り返し楽しめることに感謝しながら、残りの時間を大切に過ごそうと思います。

そして2021年が皆様にとってよい1年となりますように!