ACID ANDROID LIVE 2019 #1 梅田Banana Hall

2019.4.13(sat)

ACID ANDROID LIVE 2019 #1

梅田 Banana Hall

 

 

 

 

先週の福岡に続きこの日も昼まで仕事してから新幹線に飛び乗り大阪へ。

開演に間に合いさえすればいいと思っていましたが、梅田ダンジョンが思いのほかサクッと攻略でき、開演の15〜20分前くらいには無事会場内に入ることができました。

さらに嬉しいことに中に入ってすぐお友達を見つけられて、みんなで一緒に開演を待ちました。

 

ゆっくり場内が暗くなり、サポートメンバーの2人がそれぞれの定位置へ。

続いて、静まり返った場内に響く足音。

「パタッ」という擬音が正しいのかわかりませんが、10センチ超えのウェッジソールだからこそ鳴るあの足音は先に出てきた2人の音とはまるで違っていて、「いよいよyukihiroさんがお出ましに…」と興奮と緊張が最高潮に達する瞬間。

そして姿を現したyukihiroさん。白い。

黒いシャツの上に白の袖なしジャケット、スカート?ワイドパンツ?も白。全体的に丈が長くてひらひらしてる。

その姿を見たお友達が「フランス人形!!」と言っていて、ほんとそれって感じでした笑

大阪へ向かう新幹線の中で相方さんと衣装の話をしていて、黒と白どっちかなーなんて言ってたのにまさかの両方ときました。ハイブリッドyukihiroさん。最高です。

 

今日もボーカルがとてもよく聞こえる。スピーカーのすぐそばだったからなおさら?

yukihiroさんはとても静かで落ち着いていましたが、まとう空気からはバチバチの気合いが感じられました。お客さんのテンションも最初からかなり高かったので、それを静観しつつも「やってやんよ」的な感じだったんでしょうか。思い出すだけでザワザワします。

 

1曲目が流れ出し、歌うポジションにつくときも落ち着きは保ったまま。マイクスタンドへと伸びる手が今日も国宝級…とか思っていたら、サビ前などで両手をマイクに乗せた状態で上半身を後ろに反らし、ドラムに合わせて一拍溜めてから勢いつけてマイクに近づき歌うという動きが入り、初っ端から気合いが違う!と驚いてました。

歌い出す前のほんの一呼吸置く瞬間にも、マイクスタンドを軸として体を動かす様子がとてもアグレッシブ。

 

セットリスト変えてくるかな〜と予想してましたが、さいたま・福岡と変わらず。もしかして名古屋までこのまま?さすがに六本木は変えますよ…ね?

仙台でどうなるのかわくわくです。

 

セットリストとは関係ないですが、曲間にギターの音が1音だけ鳴ることが何回かあってちょっとだけハラハラしました。

 

お友達と一緒に見ていた&ド上手の壁際でわりとスペースがあったこともあり、intertwine流れた瞬間浮かれてヘラヘラ踊ってました。来るってわかってても実際耳に音が届いた瞬間に湧き上がる感情には抗えない。

そして「here」の言い方がとんでもなく可愛い。ひやー。もうちょっと忠実に再現するならば、「やーひの方が小さい。はい、どうでもいいですね笑

 

歌っている最中のほんのわずかな息継ぎのポイントで、マイクをパッと顔横にずらしそしてまた素早く口元に戻して歌い出す。そういうこと滅多にされないのでいつまでも耐性がつかず、目撃した瞬間ヒェッてなります。今ツアーで多くの人が釘付けになっているであろう左手といい、このマイクさばきといい、歌に合わせたモーションが本格的すぎてドキドキしっぱなしです。

私がよく知ってるボーカリストといったらそれはもうhydeさんしかいないのですが、hydeさん見て勉強しました?と聞きたくなるくらい似てるように思います。

いやぁほんと…何度でも言いますが六本木が楽しみで仕方ないです…

 

また、大阪でのライヴのたびに感じますが、ほんとにいつもお客さんのノリがいいですよね。ずっとテンションが高い。曲間でもシーンとせずに、名前を呼ぶ声が至る所から上がってたり。

静かに見るのも今のACIDの感じに合ってる気がして好きですし、興奮抑えきれない!みたいな熱いのも素晴らしいです。

今回のツアーで比較すると大阪が一番お客さんのテンションが高く、yukihiroさんも少なからず影響受けたんじゃないでしょうか。ライヴ写真もたくさんアップされましたしね。

 

次の曲が始まり、じっくりとお客さんを眺めながらそれまでよりも気持ち大きめに体を揺らすyukihiroさん。歌いながら振り下ろされる左手もどんどんダイナミックに。ドラムを叩くようにマイクを握った右手を振るのも良い。

 

imagining noisesの「and recognize」でお腹の前あたりで左手グーに握り締めるのも好き。

間奏で、特別目立つようなアクションはないものの、まっすぐフロアへ向けられた目はお客さんの理性をぐっちゃぐちゃにする視線だったことでしょう。

仙台・名古屋ではドセンに行ってみようかな。どこから見ても楽しいしかっこいいけど、ドセンでしか味わえないものってありますよね。

い、いま…!yukihiroさんと私……目が合ってる〜〜〜!!?キャー!って勘違いしたいです。笑

 

大阪で一番思い出に残った曲をひとつ挙げるなら、私は間違いなくdressを選びます。

最高。神。ファビュラス。マーベラス

この世のありとあらゆる最上級の言葉を使って讃えたい。

背景は緑、yukihiroさんは赤という照明によって完璧に作り込まれた世界。

イントロが流れたのを確認してからスタンドを手にして前へ歩み出る。

スタンドを定位置に置き、福岡と同じように高さの調整。思いのほか時間がかかってしまったようで少し慌ただしく歌い出したのですが、急いでマイクに近づく時の横顔がもう。グイッと顔を寄せる動き。あれは実質キs…

少し焦り気味な歌い出しだったにもかかわらず、すぐに曲のテンポを捉えてねっとり、ゆったり、甘ったるく歌う。

あごを上げて、マイクに対して下から顔を寄せていく角度。なんだかそれが縋っているようにも見えました。

また、息継ぎなどでマイクから一歩離れたときには、冒頭の曲で見せた頭を後ろに倒す動きも入り、目まぐるしく緩急が切り替わる様にただただ見惚れていました。

歌っているときは艶めかしく、ひとたびマイクから離れれば体を激しく揺らす。

その差、ギャップ。これも、福岡の開演前に話題に出た「えっちだ」案件です。

また、1フレーズ歌ったあとの口のかたちがほぼ毎回「あ」になる。なんなら声も出てる。そんな吐息混じりの声を聞かされて正気を保っていられるわけがない。刺激が強すぎるんですyukihiroさん…そんなに色気垂れ流しにしてどうする気なんですか… 次も楽しみにしてます(結局)

気がつけば曲の後半には配色が逆になっていて、yukihiroさんが緑、背景が赤に。とてもドラマティックな演出に胸を打たれました。

 

山口さんのドラムもめちゃくちゃ良かったです。

それまでにやった4曲がややアップテンポだったり急かされるようなリズムだったのに対し、dressになるやいなやテンションがガクンと落ち着き、ゆったりと重たいリズムに。もったり、がしっくりくるかな?山口さんの表情豊かなドラムがめちゃくちゃかっこよかった大阪。

 

precipitationの「〜いく↑」はコーラスだったんですかね?どっちが生声だかわからなくなってしまいましたが、たぶん下を歌ってたのが現実のyukihiroさんだったのでしょう。

マイクに右手を乗せたまま、おもむろに中指〜小指の3本をパラッと広げたのを見た気がして「えっえっ」ってひとり焦ってました。

マイクの下から顔を近づけていたdressに対して、この曲ではマイクの上から覆い被さるような顔の位置。

 

rosesでは、灰色がかった水色の光に満たされたステージがとても幻想的でした。音のループ感が最高に心地よくて何度も意識が飛びそうに。

 

ashesからモードがひとつ切り替わり、表情や行動に鋭さが増していきます。マイクを強く握りすぎてスタンドがガタガタと揺れたり、ちょっと床から浮いたりしてました。

曲が進むにつれ、マイクへぶつけられる熱量も増えていく一方。スタンドをフロア側へ倒してから口元へ近づけ歌う場面も。

山口さんが鳴らすクラッシュに合わせて勢いよく振り下ろされる右手に、こちらの感情もどんどん高ぶっていきました。

 

残念ながら、私のいた位置的からはKAZUYAさんは全編通してほとんど見えなかったのですが、隙間から見えた左手薬指に光る細い指輪がとてもセクシーでした。あんな旦那さん素敵すぎますよね。

 

福岡でのこともありちょっとハラハラしながら見守ったchill。スタンドは早々に下げられました笑

今日はスムーズにいってよかったと思う反面、またあの暴君っぷりを見たかったなと思う気持ちも。

最後のサビ前に右手を高々と掲げ光に照らされた瞬間、フロアから大きな歓声。

また、上手からスタッフさんが現れステージと最前柵の間で写真をたくさん撮っていました。 そのうちのいくつかがツイッターフェイスブックに載ったんですね。

歌いながらパッと真横へ伸ばされた左手。そしてすぐ体の前に戻る。左手の動きのバリエーションの豊富さ、一生見ていられます。

 

chill→echoへのテンションのジェットコースター感。最初こそ戸惑いましたが慣れるとかなりはまります。癖になりそう。

そして何よりドラムの音の大きさ。福岡もなかなかだと思いましたがそれ以上。今ツアー最大ボリュームだったのでは?思わず体がビクッと反応するくらいでした。

 

その凶暴な音を引き連れてステージ中央に佇むyukihiroさんの姿はいたって静か。でも、確実に標的を捉えて絶対に逃がさないというような目。そんな目で見られた上に(見られてないけど)gravity wallのあの怒涛のリピートを浴びさせられたら、もうテンションがおかしなことになります。

凶器とも言えるくらいのものすごい音圧に身の危険すら感じましたが、yukihiroさんがリハのときフロアで出力を確認して、「これで」と指定したのだと思うと余すことなく聞いて体に染み込ませなければという謎の使命感に駆られます。しかと受け止めさせていただきました。

 

お客さんのテンション急上昇のlet’s dance。

その様子をじっくりと見ていたとき、一体どんな感情だったのでしょう。満足していたのか、はたまた「まだまだだろ」と煽っていたのか。

少しアレンジされた「let’s dance」の歌い方がとてもツボです。歌うというか言う、呟く、言い聞かせる?

そして自分でもなんで今更?と思うのですが、「call up 地獄へのカウントダウン」の歌詞の詰まりっぷりが無性にかわいくてしょうがなかったです。一回気付いてしまうとそのあとずっとそればっかり意識してしまって心の中で「かわいいかよ〜〜〜〜〜〜🤦‍♀️🤦‍♀️🤦‍♀️」と頭抱えてました。

間奏で火を噴くKAZUYAさんギター。ほんとかっこいいです。頭の中で再生できるくらい体に染み付いてきて、これもツアーの醍醐味だなあと喜びを噛み締める日々。

2回目のカウントダウンでだけ「これが見たかったんだろ」とでも言わんばかりに人差し指立てて見せつけてくるのがもう〜〜〜〜ずるい。

カラフルな照明がステージでくるくる回り、お客さんはぎゅっと前方に詰め寄り、ひとつの大きな生き物のような一体感が生まれる。

そのエネルギーと真正面からぶつかるyukihiroさん。喋らないし、お客さんへ向けたわかりやすいアクションやコールアンドレスポンス等はほとんどないけど、こんな風にまっすぐ向き合ってくれていることが何より嬉しいし、言葉よりも伝わるものがあるなあと思います。ライヴでしか味わえないこの時間が大好きです。

 

let’s danceは楽しみつつも「声かわいい…🤦‍♀️」という邪念にまみれていたのですが、violent paradeは同一人物とは思えないほどの凶悪さ。超絶バイオレンス。声のオラオラ度合いが桁違いで、声だけでなくyukihiroさんから発せられるオーラも表情も比較にならない。マイクを掴んだ右手を上から左手で覆った時の左手の甲の広さ、骨張った感。その手からも力強さが伝わってくるようでもう限界。また、その大きな手に半分ほど埋もれてしまう顔の小ささにも改めて衝撃を覚える。

 

曲の後半で突如響き渡るシンバルがものっすごいかっこいい!スプラッシュかと思ってましたがチャイナっぽい?あのアレンジは山口さんのアイディアなんでしょうか。

 

お客さんの熱、yukihiroさんの熱。その両方を全身で感じて居ても立っても居られなくなり、すごく久しぶりにviolatorの冒頭でyukihiroさんの名前を叫んでしまいました。(violatorはどちらかというと落ち着いて見る派)

violent paradeではすべてを焼き尽くすような破壊力、敵意、戦意をむき出しにし、それらを余すことなくぶち撒けて、violatorでは一転してその衝動を内に抑え込んで昇華していたように見えました。目の中の輝きは全く衰えないまま、湧き起こる感情をただひたすら歌に乗せる。

かたく目を閉じて絞り出すように声を張り上げる姿が目に焼き付いています。

 

そしていよいよ最後のstoop downが流れ、一段と熱気の増すフロア。

yukihiroさんはviolatorを挟んで一旦落ち着いたかと思ったら、再度火力を上げてきました。それまでは顔にかかった髪を小指などで静かに払う程度だったのが、右手で後頭部の髪を鷲掴みにし、上に持ち上げてパッと離すを2〜3回繰り返す。その行動によりストンとまとまっていた髪が広がり荒々しくなる。そして曲冒頭の4つ打ちリズムに合わせ、4回頭を振った…!

あからさまなヘドバンです。yukihiroさんのヘドバン。テンションが上がらないわけがない。

そして歌い出していくのですが「i maybe in need but」の「but」の突き放すような言い方が最高。そこだけ声が低くなるんですよ。

「俺のこと求めるんだろう、けど(助けてなんかやらない)」って、はいドS様降臨〜〜〜〜!stoop downは歌詞から滲み出るドSっぷりがいいですよね!!だれかわかって!!

 

let’s danceとviolent paradeを越す今日一番の盛り上がりに沸くフロアを静かに眺めるyukihiroさん。すると、ゆっくり前に歩き出しステージのギリギリ端のところに立った!

最前の人だったら触れちゃうんじゃないかというほどの近さ。yukihiroさんがお客さんの中に埋もれていくように見えました。

歩き出したときと同じゆっくりとした動作で左右に首を振り、目をぱっちりと開けて最前の人やその後ろの人ひとりひとりを順に見ていく。ド上手にいた私から見てもクワッと見開かれた目がわかったくらいなので、近くにいた人は一体どれだけの迫力を感じたのでしょう。

この日一番お客さんとの距離を縮めてきましたが、体を触らせたり、振り乱して熱く歌うわけではないのはさすが。圧倒的なオーラを放ちながら仁王立ちで歌うだけ。それがこんなにもはまってかっこいいのはyukihiroさんしかいない。

ただ立ってるだけでかっこよくなるそのしくみを教えてほしい。TKさんの歌詞が今の気持ちにぴったりすぎます。(TK from 凛として時雨/unravel)

 

最後、場内に響き渡る鈍い音。今ツアーで初めてのマイク落とし。いかにこの大阪が素晴らしかったかを何よりも雄弁に語ってくれたのがこの落下音でした。

 

振り返ってみると、あの場にいた全員でライヴを作り上げていった感がとても強かったなあと思います。

ステージから与えられた熱量と同じだけのものを返そうとするお客さんの一体感。フロアから跳ね返ってきたものを受けてyukihiroさんやKAZUYAさん、山口さんにも余計火がつく。

とにかく熱いライヴでした。終演後、相方さんやお友達、フォロワーさんと興奮しながら語り合えたのもとてもいい思い出です。

 

そして今日は仙台。高速バスで北上中です。

仙台でACID見るのも2010年以来だなあ。勝手なイメージですが、yukihiroさんって東北とか北陸好きそう。また大阪とは違ったライヴになるんでしょうね。とっても楽しみ。

 

相変わらず私は「yukihiroさんの左手があああぁ」しか言わないお化けになってることでしょう笑

左手を上にあげてふるふるふるっと手首を振り、ブレスレットの位置を整えるしぐさを見た瞬間「好き」という感情が臨界点を突破したので、仙台でもまた見れたらいいなあ…