2017.11.19(sun)
ACID ANDROID LIVE 2017 #2
TAIPEI ATT SHOW BOX
「ACID ANDROID LIVE 2017」のファイナルを、遠路はるばる台北まで見に行ってきました!
結論から言うと、
行ってよかった!!!
この一言に尽きます。
ACIDのライヴは何度も見てきましたが、この日体験したのは今まで見たどのライヴにも当てはまらない、全く別次元のものでした。
そして、アーティストやライヴの内容に対してではなく、お客さんの行動に感動して泣いたのはこの日が初めてでした。
ライヴ前後にいろいろありすぎたので、そのこともちょっとだけ書かせてもらえたらと思います。
結局また長文になる予感しかしない・・・
会場となるATT SHOW BOXは、「ATT 4 FUN」という商業施設の7階に入っています。
日曜の夜ということで施設内はお客さんでいっぱい。
そんな中を「どう見ても薄着すぎるだろ」っていう格好で駆け抜け、待機場所である6階までずんずん上っていきました。
17時を少し過ぎた頃、ATT SHOW BOXに通じる専用の階段にて整列開始。
もちろんですが、係員さんの案内は中国語なので何て言っているのかさっっっぱりわかりません。
とりあえずチケットを見せて、指示された場所に並びます。
でもここで優しいなあと思ったのが、こちらがキョトンとしてると英語で説明してくれたところ。
空港の方も、ホテルの方も、飲食店やお土産物やさんの店員さんも、この遠征で私が接した方のほとんどが英語や日本語で対応してくださったので、コミュニケーションで困ることはめったにありませんでした。
すごいなあ台北の人。
(あ…朝ごはんのお店はそうじゃなかったな笑)
ここで初めて、日本にライヴを見に来る外国の方々がどれだけ苦労してるかを知りました。
今度もし外国の方がライヴに来てたら、頑張って声かけてみようかな。
そんなこんなでひとり心細さを感じながら並んでいたら、私が台北に行くきっかけをくださったお姉さん方と遭遇!
このときの安堵感といったら!!!!
上海も見に行かれていたので、そのときのお話しを伺いながら一緒に開場を待たせていただきました。
開場時間になり、列があっという間に進んでいきます。
400番台だった私も開場してから10分も待たないで中に入れた気がします。
というか、私たちが入る頃には「じゃあ400番以降の人入ってー!」という感じだったみたいです(笑)
ほぼ最後の方のチケットだったわけですね。
チケットを確認してもらい、ドキドキしながらフロアに足を踏み入れると、目の前に広がっていたのは・・・
椅子
そう、椅子です。
会議室にあるような、重ねられるタイプの椅子。
きちんとステージの方を向いて、整然と並べられていました。
「ちょ!?え、、い、いす???????」と思わず声に出ました。
まさかこんなかたちでyukihiroさんにサプライズ仕込まれるとは思ってもみなかった…
(というかyukihiroさんも最初絶対びっくりしたよね?)
驚きのあまり半笑いの状態になりながら、自分の位置を決めるため前に進む。
椅子は上手側・センター・下手側にブロック分けされていて、センターは前方が埋まっていたのと、人の頭に被って見えにくいのではとのことで下手側へ行くことに。
前から4列目、一番左端の席をキープ。
最前列の前には物々しい鉄格子の柵が。
あれ、これ檻かな??って思うくらい強そうな柵でした。
高さは余裕で1m以上あって、寄り掛かるにはちょっと高め。
「yukihiroさんにはこれ以上近づかせねえぞ!!」という柵からの無言の圧力が感じられました(笑)
柵とステージの間も1m以上?の距離が空けられていたので、これはもはやホールに来ている感覚です。
距離は遠いけど、ステージがすごく高いので(1.2~1.3mくらい?)とても見やすい。
日本で使用していたものと同じSEが流れていました。
あ、あと場内が結構明るかったです。
振り返ると2階席には関係者っぽいような人が。
ここで、女性版yukihiroさんを見たんですよ。
髪の長さ・サラサラ感・ファッション・足の細さ、すべてがyukihiroさんと同レベルの女の人がひとりで2階席にいたんです。
もしあの方がyukihiroさんの彼女さんor奥さんだとしたら、2人が並んだときのオーラが異次元すぎるだろ…と思いました。
まさかyukihiroさんが髪を伸ばし続けてたのはおそろいにするため!?と、いらぬ妄想が膨らむ。
あまりに椅子が衝撃的だったのでこっそり。ごめんなさい…
そうこうしているうちに開演時間が迫ってきました。
すると、中国語・日本語・英語でのアナウンスが流れ出す。
日本語アナウンスの内容は、撮影禁止とサイリウム禁止というもの。
ACIDでサイリウムかあ…としみじみ考えてしまいました(笑)
最前センターのお客さんからyukihiroコールが起こり始める。
その方たちが提案したであろう、寄せ書きをした特製横断幕もyukihiroさんの目の前に来るよう、しっかりと柵に掲げられていました。
SEの音量が大きくなってから数分後、ついに暗転。
台北公演スタート!
SEが止まって無音になった室内に、yukihiroさんの名前を呼ぶたくさんの声。
その中には男性の声も。
下手袖から山口さんとKAZUYAさんが登場。
山口さん、髪結んでる…!
前髪も全部オールバックにしてひとつにまとめていました。
耳の上にツーブロックのラインが見える。
KAZUYAさんは安定の好青年。
yukihiroコールが鳴り止まない中、ご本人登場。
ひときわ大きくなる歓声。
「ずっと待ってました!」という台湾のファンの思いが空気中に充満していくようでした。
yukihiroさんは#2の渋谷とほぼ同じ格好。
一番上に着ていたベストについている2本の紐が、yukihiroさんの動きに合わせて背中で揺れる。
その下のシャツは太ももが半分くらいまで隠れる丈。
でも私たちはyukihiroさんを下から見上げている角度になるので、もう少し短く見えます。
細い脚にぴたっとフィットしたスキニーには、太もも部分・膝下部分に横シワのデザイン。
足元は毎度おなじみウエッジソールのブーツ。
衣装はこちらのお写真でもよくわかるので要チェックです。
メイクも渋谷・梅田と同様でした。
目が3倍くらいに見えるからすごい。
お客さんをしっかり見つつ、マイクスタンドを後ろに下げてからステージ中央にスタンバイ。
let's danceが大音量で流れ出す。
(この日は全体的に音が大きく聞こえました)
山口さんのバスドラムが重く響いて、yukihiroさんの声も太くて強い。
そして1曲目から照明のかっこよさに感動!
上記フェイスブックページから写真お借りしましたが、ここに写っているスポットライトは可動式で、「ride on your stage」から「uncover fake」までの計4回、赤い光を一斉にyukihiroさんに向けました。
完璧に曲とシンクロしてステージを照らしたライトが本っ当にかっこよかったです!
開始数分で、スタッフさんの気合いを感じました。
2回目のカウントダウン5.4.3.2.1での人差し指もしっかり確認。
少し膝を曲げた状態で、かかとを上下させてバスドラに合わせたリズムを取る。
「dive to hell」で「l」の舌の動きがよく見えすぎる…
先日の東京や梅田に比べるとステージ上の照明がかなり明るくて、姿がくっきりと見える状況にまだ頭がついていけないでいました。
例えるなら昼間の野外でACIDを見るような感覚ですかね…
楽しみつつもアワアワしてました(笑)
ここは日本じゃないんだなってライヴ中に感じた瞬間が多々あったのですが、imagining noisesのイントロが特に印象的で。
日本だと、前方にいるほとんどのお客さんは「オイ!オイ!」って声出して腕を振る一種の「お決まり」があるのに対して、台北ではみんなが同じ動きをするのはあんまりなかったような気がします。
それぞれが自分のしたいように動きながら、曲を聞いてました。
もともとACIDのライヴには「この曲ではこうやってのらなきゃだめ!」みたいな縛りはそんなにないけど、台北はその自由度がさらに高かったように思います。
ひとりひとりの動きがばらばらだったとしても、みんなが同じものを見て同じものを聞いてたらもうそれでいいんだと改めて気付かされました。
そんなお客さんの様子を見ながら、しっかりと歌い続けるyukihiroさん。
「proving i'm here」以降の口パクも健在。
gambleは、とにかく左手がグーでした。
歌ってる間もそうじゃないときもとにかくグー。ずっとグー。頑なにグー。
ぎゅっと握りこぶしを作ったままで1曲終わったんじゃないかな?
緊張されていたようにも見えました。
かといってパフォーマンスがブレることはなく、歌声や姿勢、表情から伝わる堅実さ。
「gamble on a game」と歌いながら頭をブンッと振り下ろしたり、歌っているうちに気持ちが昂ってきて、それが体の動きに表れている様は完全にボーカリストでした。
…と、ここまでまだ3曲ですが、1曲目が終わった時点ですぐ水を飲み、2曲目のあとも飲み、gamble終了後もまた飲んでいて、水分補給がすごく多かったのが気になりました。
(水を飲んでなくても、後ろ向いて一呼吸置くような素振りも)
また、曲の出だしではマイクのコードを何度も振ってしならせていて、何か気に入らないところがあるのでは…と若干不安に。
歌に集中している様子のdouble dare。
赤・青・緑が順に切り替わっていく照明。
下から照らされるので、アイメイクとも相まって目の存在感が強くなる。
まっすぐ前を見つめてました。
きっとこれはdouble dareのときの1枚。
またもやよく見えすぎる「real」の舌の動き…!
そして、gambleでは開くことのなかった左手が、この曲で人差し指だけピクッと動きました。
自分の太ももに乗せるようにして体の前に下ろされた左腕が、yukihiroさんの心境を表す指標のようにも見えて。
この時点ではまだ固さが抜け切らない感じがしました。
新曲が2曲続きましたが(division of timeとprecipitation)、お客さんの熱量は変わらないまま。
1曲終わるごとに歓声と拍手が起こって、yukihiroさんにずっと意識が集中していました。
梅田と同じくマイクスタンドなしだったと思うんですが、スタンドがなくても両手でマイクを握りしめて歌う顔には真剣さが。
口の動きも大きかったです。
rosesではスタンド設置。
照明は赤・紫・青で、バラを連想させるような色合い。
パキッと鮮やかな色ではなくて、ややグレーがかったくすんだ色。
rosesの雰囲気によく似合っていました。
マイクに両手をのせてしっとりと歌う姿がすごく色っぽいな〜と思いながら見ていたら、スッと視線を横に向け、おもむろにこっちを見た!!!
「あの日に絡みつく〜」の部分だったので本当に序盤です。
色っぽいな〜と思ってからわずかコンマ数秒での出来事。
マイクスタンド×流し目はアカン…
その後も頻繁に左右をチラチラ。
お客さんの反応を確かめてたのでしょうか。
マイクスタンドによって動きは多少制限されつつも、左右や前後に体を揺らしながら気持ち良さげに歌っていくyukihiroさん。
曲の世界に入り込みすぎたのか、歌の出だしに遅れることもありました。(珍しい)
unsaidに入ると、それまでは色鮮やかだったり曲に合わせて点滅を繰り返していた照明が一気にトーンダウン。
赤とオレンジが混ざったような暖色の光が、必要最低限の明るさでステージの3人を照らす。
体と背景の境界線がぼやけて見えるくらいの薄暗さ。
そして1曲まるまる、明滅や明るさの変化なし。
この「静かな」照明が、unsaidが持つ独特の閉塞感をより増幅させていたように思います。
unsaidを代表に、ライヴ全編における演出の緩急が神。
台北のスタッフさんが手がけてたのかな。
最高のかっこよさでした。
気が付けば、ライヴ序盤に気になってた明るさの問題は感じなくなっていて、スモークもいい感じにステージ上に広がっていました。
そしてyukihiroさんは歌うときだけマイクに近づき、歌い終わればマイクから1歩下がるというスタイルで、静かながらも動きあり。
前半では演奏パートがなく静かに佇んでいたサポートの2人も、ある瞬間で突然スイッチが入ったように動き出して、それぞれの音を重ねていく。
ライヴではついyukihiroさんばかり見てしまうのですが、この日は3人の姿が強く目に焼き付きました。
yukihiroさんに負けないくらいのオーラとこのライヴにかける思いが、山口さんからもKAZUYAさんからも放出されていたように思います。
実際、サポートの2人を引き立てるような演出が何度もありました。(unsaid以外の曲で)
KAZUYAさんのギターが目立つパートでは、後ろから光が差したり。山口さんも同様。
2人へのリスペクトの表れのように感じられました。
yukihiroさんがドラムのパターンを口ずさむのと、山口さんが実際に叩く音が完全にシンクロしているのが見てて気持ちいい。
unsaidは聞くたびに好きになっていく曲です。
ここにきてようやくchillのイントロでキョトンとしなくなりました(笑)
新生chillが耳に馴染むまで時間かかりました…
山口さんの跳ねるようなスネアの音が場の空気をキリッと変えていく。
すごく爽快で、でもほのかに物哀しさも感じられるようなchill。
yukihiroさんがすごく生き生きと歌ってるように見えました。
まだマイクスタンドを使ったままで、両手でしっかりとマイクを掴む。
が、サビに入ってワンフレーズ歌ったところでスタンドからマイクを素早く外しました!!
あらかじめ予定していた動きではなくて、「これじゃない」ってその瞬間に感じて、感情のまま行動に移したような…
左手で掴んだスタンドは、そのまま腕を真横に伸ばして邪魔にならない位置に置く。
そして、解放されたように体を自由に動かしながら歌い続けました。
yukihiroさんが覚醒したぞ…!と震えた瞬間。
これだけでも衝撃的なかっこよさだったのにまだ続きが…
サビを歌い終わると熱のこもったキラキラした目でお客さんを見ながら、左手を横に伸ばしてパシッ!とスタンドを捉えたんです!!
ノールック!無駄のない動き!
崩れ落ちそうになるのをギリギリ堪えましたが、もうとてつもないかっこよさでした…
そしてスタンドはステージ後方へ移動。
yukihiroさんがメインで立っているステージの真ん中と、その後ろの水などが置いてある台との間を行き来するときに、足を後ろに高く蹴り上げながら歩くことが多くありました。
かかとが自分のお尻につくくらいに膝を折り曲げて。
あの高いヒールでよくそれができるなあという感心と、ご機嫌な女子みたいなその動きが可愛すぎて見るたびに心臓がギュッ!となりました(笑)
chillのときはやや青みがかった白い光がステージ全体を照らしていて、立ち込めたスモークが背景をぼかすので、まるで空の高いところにいるような光景。
最後のサビ前には、マイクを持ったままの右手をまっすぐ前に伸ばす。
するとその動きに合わせるように、客席上部にあった照明までもが点灯。
光はステージ上と同じ青みのある白。
LEDだったのか、すごくクリアな光でした。
まだyukihiroさんが歌ってるのに思わず天井の光に見惚れてしまいました。
点いていたのはわずかな時間でしたが、曲とyukihiroさんの腕の動きに合わせて光が広がっていく瞬間が本当に本当にきれいでした。
swallowtailも照明は比較的明るめ。
イントロが流れると、天井を見つめてふぅっと息を吐いていました。
そして、マイクに向けてひとつひとつの単語を確実に放つ。
右手はマイクを握りながら、左手もギュッと握りしめて、両手をお腹の前で上下させてリズムを取ってました。
お腹の前で両手グーが可愛すぎたのですが、その行動の理由が緊張や不調によるものかと思うとすごくハラハラしました。
歌ってるときもこんな感じで左手グー。
あと、照明が途中で落ちてしまったり、キーンとハウリングしてしまったときもありましたが、物ともせず歌い続けた姿がとても頼もしく見えました。
violatorからはだんだんと動きが柔軟に。
両手でマイクを包んでたかと思えば、左手だけフワッと宙を舞ったり。
また、yukihiroさんといえばライヴ中に指輪やバングルを直す仕草が有名(?)ですが、この日は歌いながら右腕をがしっと掴んでバングルを直しておりました。
その後、流れるような動きで左手を腰のあたりにスライドさせ、梅田でも見たような立ち姿に。
ファンの方が描かれた上海yukihiroさんのイラストがツイッターで回ってきましたが、あのイラストそのままでした。
腰の反らし方が完全に2次元。
もはやyukihiroさんは承太郎さんです。
渋谷・梅田・台北とライヴを見てきましたが、violatorは常に安定してたと思います。
声の伸びがよかった。
すごく丁寧に歌っていました。
さすがに長すぎるので続きは後編へ。