L'Arc~en~Ciel LIVE 2018 L'ArChristmas vol.2

ラルクリレポ改め、ラルクリに2日間行き感情を揺さぶれられた過激派ドエルがひたすら暑苦しく語るブログです。

第一弾はこちら。

aaell160623.hatenablog.com

 

 

 

kenちゃんのMCタイムです」というhydeさんの紹介で始まったkenちゃんのお時間。ひどかった。

特に2日目、hydeさんに「クリスマスのエピソードは?」と聞かれて、毎年クリスマス時期におばあちゃんちに行くとおそらくプレゼントであろう木製のバットが隠されもせず普通に部屋に置いてあり、どうしていいかわからなかった(しかも欲しいのは鉄バットだった)という話から、なぜかおばあちゃんの死にかけエピソードへ。「鼻に呼吸用の酸素の管つけてるから、火つけると燃えちゃうのwwwだから俺の親父離れてたばこ吸ってたwww」と、不謹慎極まりない話をゲラゲラ笑いながら5万人の前で話すクレイジーギタリスト。その上「ま、最後は燃やしましたけどね」とさらりと言ってのける。そこにすかさず「火葬ですか?」とのっかるhydeさんもhydeさんだった。笑

次に演奏する未来世界のコーラスを突然歌い出し(もちろん初日の時点では会場中ぽかーん)、お客さんにも歌わせといて「ブーイングみたいでやだ!!」とか「hydeに言われた時はすぐ歌うくせに!バンド内格差がひどい!!」とかもうかわいい以外の言葉が見つからない。MCの締めくくりに困って「ユッキーどうしよ〜?ユッキーも歌う??」って話を振ってくれたのはグッジョブすぎました。その時のyukihiroさんのにっこり笑った顔…天使…✝

kenちゃんの自由っぷりに思わずつっこんだhydeさんに対して、「口挟まないで!俺が話すんだから!」とぷんすこする姿はただの幼稚園児。一度は身を引いたhydeさんもしばらく様子見てから再度MCに混ざろうとマイクを口元まで持っていくと「なんでマイク持つのー!?」と叱られる始末。なにこのかわいいおじさん。

MCが締まりきらず、半ばやけくそで「はいもう次!未来世界いこ!」と大胆にネタバレして「ホンマに未来世界で〜〜〜す」というパワーワードを生み出す。これにはhydeさんも泣くほど爆笑、kenちゃんも自分で言っておいてめっちゃ楽しそう。「めがねwww曇ってるwwww」と苦しそうに言うhydeさんと、指摘され恥ずかしそうに笑うkenちゃん

会話にこそ混ざらなかったけど、てっちゃんもyukihiroさんもにこやかにその様子を見守ってたようでした。メンバーの仲睦まじい姿をこんなに見せてもらえるなんてL'7以来じゃないかな。この状況を言い表す言葉はひとつしかないですね。「「「ラルク尊い」」」

 

こんなめちゃくちゃなMCの直後でもキリッと演奏に入れるんだからプロってすごい。クリスマスアレンジの未来世界はてっちゃん・kenちゃんのコーラスがhydeさんを支えているようで、見ていてあったかい気持ちになりました。

yukihiroさんは自身の左手側にセットしたもうひとつのスネアを使っていました!yukihiroさんがスネア2つセットしたの初めてじゃないですが!?こういうこともするんだ、とすごくびっくりしました。かなり残響音のあるチューニングで、ドラムをやってた友人いわく「ダルダルのスネア」とのこと。

 

未来世界が終わって照明が落ちると、スクリーンには真っ黒な宇宙空間に無数の星が輝く映像。無線を使って交信している男性の声にはノイズがかかっていてうまく聞こえない。L'edライトの光がまさに宇宙の星のように見えるドームの中で厳かに始まったのは、約20年ぶりの披露となる「静かの海で」。

深いベースの音は終わりのない宇宙そのもののようで、真っ暗な闇に飲み込まれていきそうになる。一方で、パッと光ったかと思えば次の瞬間には儚く消えていく流星が目に浮かぶ、刹那的なギターの音色。

この日聞いた静かの海での冒頭は超音楽的。音楽を超えてました。映画を見ている感覚に近く、非現実的な世界に没入している自分がいました。

そのまま本当に意識が飛んでしまいそうになるのを強く地面につなぎとめてくれたのが、他でもないyukihiroさんのドラム。hydeさんの歌声、kenちゃんのギター、てっちゃんのベース。そのどれもが幻想的で輪郭がはっきりしないのに対して、唯一ドラムの音だけは現実で、きちんと手にとって触れることのできる確かな存在感があった。

フロアタムが単独で鳴らされ、サブステージを中心としてL'edの光が輪になって広がるのを見たときに、それまで感じていた浮遊感は消えて、地面に足をついて立っている感覚が戻ってきました。

そこから曲が盛り上がっていく様子は圧倒的という以外なかった。フロアタムとバスドラの太さ・安定感がこの曲を土台からしっかりと支えていたのもすごく大きな要素だと思います。

sakuraがこの曲を演奏するのを実際に聞いたことはないけど、きっとsakuraだったらより幻想的に、宇宙の無重力感を表現するんじゃないかなあ。あの空間でそんなの聞いてたら、本当に意識が宇宙まで飛んでた。

それに対しyukihiroさんが鳴らした音はとにかく「リアル」でバンド感を強く表現するものでした。

曲の冒頭こそ、音楽を聞いてるという認識すら抱かないほど曲の世界に引きずり込まれてたけど、ドラムの音が体に響いてきたとき、そして演奏するyukihiroさんの姿を見たときに、ラルクがバンドであるということをしみじみと理解しました。

スネアとバスドラによって作られる「ドッタン・ドドタン」のリズムが果てしなく好き。安定感と軽快さを兼ね備えてるのが素晴らしい。yukihiroさんのドラムの音ひとつだけ選ぶならどれかと聞かれたら間違いなくバスドラを選びます。

繰り返しにはなりますが、今回披露された全楽曲の中で一番バンドとしてのL'Arc〜en〜Cielを強く感じたのが「静かの海で」でした。

 

次の曲への演出もすごく凝ってましたね!スクリーンに映し出された言葉が、宇宙飛行士からのメッセージ→yukihiro has landed.(メンバー全員分)→trickの歌詞に移り変わるのかっこよすぎ!

alcoveに向けてデヴィッド・ボウイのSpace OddityやAshes to Ashesを聞きまくってた時期があったので、宇宙ネタはかなり興奮しました。繋ぎの曲はやっぱりyukihiroさん作なのかな?

サブステージとメインステージをつなぐ花道の上に可動式のステージが出現しており、その上に順に乗っていくメンバー。

各々が自分のギターを持って決められたポジションへ向かうわけですが、yukihiroさんがG-707持って出てきた時の衝撃ったらもう。初日は本当に頭爆発するかと思った。

つい1ヶ月前くらいのalcoveでは黒ジャガーだったのに!もうG-707には会えないのかなと思ってたところにこれよ!たぶん本人的には特に深い意味はなく使ったのかもしれないけど歓喜したファンがどれだけいたことか!!

金髪編み込みスーパーロングポニーテール皇帝ヘア×G-707の組み合わせは最強すぎます。

 

自分のパートではオラオラしながら歌ってたyukihiroさんが、てっちゃんと立ち位置入れ替わるときに急に優しく「てつくんどうぞ」みたいな感じで場所譲ったのを見逃さなかった初日。

そして2日目は冒頭でのカウントダウン!!昨日は何もなかったので完全に油断してた。あの「1-2-3-4!」の言い方は間違いなくYUKI P'UNKでした。またお会いできて感激。

てっちゃん→yukihiroさん→kenちゃんの順でボーカルを回してる間、蝶のようにステージ上を舞うhydeさん。通常のラルク(?)ではドラムという壁に阻まれ物理的に絡むことのできないhydeさん・yukihiroさんが、ここでついに接触

ギターのボディにあるつまみを回しそっとボリュームを絞ってから(律儀か)歌い始めたyukihiroさんの背後へ、様子をうかがうようにしてそろ〜っと近付くhydeさん。しかしyukihiroさんは気づかない。実際は気づいてたのかもしれないけど、あえて構わずに、マイクに両手を乗せてボーカルに専念。

見た目は皇帝、肩から下げているのはG-707、そんな容姿のyukihiroさんがマイクスタンドに寄りかかるようにして歌う。これはラルクなの?ACIDなの?私は今日一体何のライヴを見に来たの???

本来であれば、ラルクにおけるyukihiroさんの立ち位置は4人の中で最も後ろ。率先してライヴを盛り上げたり、自ら目立ちにいくことはめったにしない。そんなyukihiroさんが、ドラムという拘束具から解き放たれ、生身で5万人もの観衆と対峙し、「俺が主役だ」と言わんばかりに扇動的に歌っていく…!そして、その肩越しにはこのバンドの華ともいえるhydeさん。yukihiroさんの背中にぴったりと寄り添うようにしてギターをかき鳴らす表情は、演奏に集中しつつもどこか安心しているようにも見える。

この時はまだhydeさんの喉事情について知る由もなかったので、美女(hyde)を侍らせる皇帝yukihiroという強すぎる画にただただ興奮してましたが、hydeさんに起こってしまったトラブルを知った今では、あの瞬間の2人の関係性がまるで騎士と姫のように思えて、あまりの尊さに涙が止まりません。せめてあの場だけでもhydeさんの前に出て、hydeさんが少しでも休めるようにとyukihiroさんなりに気遣っていたのだとしたら…。

そもそもhydeさんに後ろから抱きつかれたらふにゃっと笑っちゃうような人が(吸血鬼VS人造人間)、あんなにhydeさんに近づかれてもキリッとしたままなのがおかしいと思ったんだよ!普段だったら後ろ振り返ってデレデレアイコンタクトしそうなのに、後ろにいるのを知ってか知らずか「you are incapacity(キリッ)」とか歌っちゃうんだから!

そう思うとhydeさんが近くにいる状態でyukihiroさんが真面目だったのはなかなかレアケースでしたね。そりゃ好きな女が弱ってたら守らないわけがないですよね。「俺の女」感がすごかったのはそういうことか。(ツッコミどころ満載なのは重々承知)

 

歌っている間はギター弾いていないので、手はマイクに乗せられたりしていたわけですが、歌いながらスッと左手だけをギターネックと並行して伸びるスタビライザー部分にかけたときにはかっこよすぎて発狂するかと思いました。いやもう十分発狂してますけど。

このブログでも何度同じこと言っているかわかりませんが、どんなときでもyukihiroさんの手の造形は美しくて、特に本人の意識が手に向けられていないときの美しさは言葉を失うほどです。何も言葉を発さずただ目を見開いて手だけを凝視してる。それを人は変態と呼びます。私のことですね。

 

自身の歌唱パートが終わったあとは演奏に専念しているように見えましたが、近くのお客さんに向けて中指立てたりとパフォーマンスもしていたそうですね。見たかった〜

中指は見れなかったけど、ピタッと手を止める・ドS顔で眼下のお客さんを見下す・高速ダウンピッキングの流れはスクリーンに映されたのをばっちり見れました。yukihiroさんの煽りはドS極まりないから最高of最高。左手のピック捌きも痺れるくらいかっこよかった。hydeさんパートの前後だったかと思うんですけどめちゃくちゃ良い!今回改めてtrickのギターのかっこよさに感動してました。

 

可動式ステージがメインステージに着岸すると、yukihiroさんが3人を引き連れるように黄金の髪をなびかせて颯爽と歩き出す。縦に並んで歩くラルク、メインステージで4本並べられたマイクスタンドの前に一人ずつ立ち、四天王のように真横一列になるラルク。こんなのなかなか見れないですよね。ここでフラッシュバックしたhydeさんの言葉。この4人は間違いなく強い。

 

XXXでは序盤での接吻と同等の色気を醸し出すhydeさん。からのLinkで急に明るくポップになる世界。カラフルなバルーンがアリーナ上に放たれたのはここだったかな?大きなバルーンが割れると中から小さいバルーンが出てくるという演出に、15thラニバを思い出しました。

 

久しぶりの披露となったWings Flapkenちゃんの要望だったようですね!これすごくよかった!クリスマスにこんなに合うとは思わなかったです。

プレイ面では、ドラムセット前方部分に配置された2枚のスプラッシュ(サイズの小さいシンバル)の使い方がクールでした!2枚同時打ちだったか時間差だったかもう忘れてしまったんですけど、2枚を同じタイミングで使うって今までなかったんじゃないかな?ラルカジノ見返してみよう。そしてラルクリ放映の際はWings Flapを何卒…!

 

「インディーズ時代からやっていて、冬っぽい曲」とhydeさんに紹介されて始まったのはWhite Feathersでした。これも15thラニバ思い出しますね〜。

間奏部分でのタム回し、そして中央のホーリーチャイナと左手側のクラッシュの連打。叩き切るように腕を振り下ろすのではなく、シンバルに触れた瞬間の高さで腕を固定しているのが良い。

 

Don't be Afraidを挟み、てっちゃんのMCへ。

「お元気〜?」「ご存知〜?」のコールアンドレスポンスができて楽しかった。服装のせいもあるかもだけど、てっちゃん若かったなあ。大学生みたいでした。

「なんでサンタが赤いか知ってる?」という話題でキャッキャウフフするてっちゃんhydeさんにひたすらほっこりしたMCタイムでしたね。

ほっこりさせていただきつつも、目はドラムセット奥の光が当たらないところで完全に気を抜きまくってるyukihiroさんにロックオン。てっちゃんがたくさん喋ってくれてる後ろで、前に放り出すように伸ばした両足をパタパタ動かしたり、イスに座ったままくるくる回ったり、お腹の前の紐を結んでたりと、リラックス状態のyukihiroさん。「まだかな〜」という声が今にも聞こえてきそうな様子でしたが、まさかそんなことはないですよね?リーダーのMC中に暇してたなんてことは…笑

この時ばかりは双眼鏡が欲しいと心から思いました。でも気合いと執念で一時的に視力3.03くらいに跳ね上がってた気もします。

 

「続きいくでー!」の声を合図に始まったのはこちらも久しぶりのtwinkle,twinkle。

クリスマス→イルミネーション→街がキラキラという連想からのtwinkle,twinkleだったのかな。ラルクっていろんな曲があるな〜としみじみしながら聞いてました。

後半の「今 刻み込む」の音程を間違えてしまったhydeさんのハッとした顔とその直後の心から悔しがってる顔(でも笑顔)がとてもかわいかったですね。

 

hydeさんってすごく理想が高いだろうし、完璧なものを作り上げるために自分自身に相当な負荷をかけてるだろうから、そのプロ意識は素晴らしいとは思うけど同時に不安にもなる。無理してないかな、ひとりで背負いすぎてないかなって。

だからこそhydeさんが弱さを見せてくれたり、こんなふうにちょっとしたミスがあったりすると少し嬉しくなってしまう自分がいます。なにもかも完璧にしようとしなくていい、あなたを近くで支えてるメンバーもスタッフも、私たちファンも、常に100点満点であることを求めてはいないから。たまには肩の力抜いて、純粋に音楽やバンドを楽しんでほしい。歌詞間違えたり、夢中になってうっかりステージに戻るタイミング失っちゃたり(今回その役はkenちゃんだったけど)、そんなおちゃめなところも全部ひっくるめて愛してます。

「L'Arc~en~Cielのhyde」がバンドの顔として世間に認識され、あらゆる注目を一身に浴びることを避けられない存在であるのは確か。でも、だからといってすべての責任を自分で取ろうと頑張らなくていい。周囲の期待に自分ひとりで応えようとしなくていい。hydeさんが属している「L'Arc~en~Ciel」には3人もの頼もしいメンバーがいて、それぞれの才能は私がここで述べるまでもなくhydeさん自身が詳しく知っているはず。何よりも3人ともものすごくhydeさんのことが大好きだから、hydeさんとラルクのためなら惜しみなく自身の持ち得るすべてを捧げるだろうし、hydeさんが楽しんでいることが何よりの喜びであるに違いない。と、過激なファンは思っております(笑)

 

いよいよ締めくくりみたいな文章書きましたがまだあと2曲分残ってるんですよね。こんなに長文になろうとは自分自身まったく予想してませんでした。この時点でトータル19,345文字ですって。原稿用紙に換算すると48枚以上…?大学の論文でもこんな長いの書いたことないぜ…

それだけこのラルクリが感動的で記憶に残る素晴らしいライヴだったということで。もう少しでライヴから1ヶ月経とうとしてるし、いまさらレポなんて時差があるにも程があると思ってはいたのですが、意外とツイッター見てるとまだラルクリの話題が上がってたり、年明けにkenちゃんも言及してくれてたりしてて、やっぱりみんなにとっても特別なライヴだったんだなとホッとしました。

今月中にはparaviで特別番組が始まるし、来月にはWOWOWさんでしっかり見れるし、まだまだこの熱は引きずっててもいいのかなと思ってます。

 

「L'ArChristmas」というライヴ名を知った時、ラルクのクリスマスソングといえばHurry XmasとI Wishで、なんとなくHurry Xmasを終わりの方にやるかなーと思ってましたが、I Wishからの雪の足跡で締めるというセトリでした。

hydeさんが優しい声でI Wishのコーラス部分を歌い、お客さんたちもその声に重ねるように歌い出して、やがてドーム中がI Wish一色に染まる。

お客さんのコーラスに合わせて、今度はサビのフレーズをゆっくりとしたテンポで歌うhydeさん。静かの海ででもそうだったように「歌」で私たちとhydeさんが繋がる感覚というのは本当に幸せなものだなと思います。

kenちゃんてっちゃんyukihiroさんの音も加わり、2018年のI Wishが始まる。P’UNKバージョンこそやってはいたものの、オリジナルをライヴでやるのはだいぶ久しぶりですよね?ピースフルな時間でした。

yukihiroさんもこの時ばかりは演奏しながら周囲に目を向けて、会場内をしっかりと見ている様子でした。

 

そして最後のMCで、朝起きたら声が出なかったことを教えてくれたhydeさん。メンバーやたくさんの人の力を借りてどうにか歌える状態にまで戻り、そしてここまでライヴを続けることができた。hydeさんが感じた危機感や焦り、不安は想像を絶するものですが、それを私たちに一切悟らせることなく約3時間歌い続けてきた圧倒的な強さ。その強さこそが、世界中の人を虜にするhydeさんの魅力のひとつなんだと思います。

hydeさんがメンバーへの感謝の言葉を述べたとき、スクリーンに映し出された3人の顔はどれも真剣なものでした。照れ笑いするでも、心配そうな顔をするでもなく、あくまでいつも通りに。一見それは薄情なようにも見えるけど、決してそんなことはなくて、むしろその逆。

hydeさんの不調を自分のことのように深刻に捉えた上で、ライヴを成功させるためにすべきことを考え実践した人の顔。そして、hydeというミュージシャン・歌手を心から尊敬し信頼しているからこその表情でもありました。

むやみやたらに心配すれば、本人はもちろん周囲にも不安が広がりそれはどんどん大きくなる。そんな状況でライヴを成功させることなんてきっとできない。「ライヴの成功」が全員共通の目標であるのなら、一生懸命闘ってるhydeに負けないくらい自分も全力を尽くす。そして全力でhydeをサポートする。それが、バンドを組んでる仲間への礼儀であり、メンバーとして果たすべき役目。

やって当然のことをしたまでという認識があったから、hydeさんのMCの時にそこまで表情が変わらなかったのだと思います。ラルクが25年以上も続いてるのは奇跡ではなく、途方もない努力の結果。メンバー同士の付かず離れずな関係性も、互いの努力の上に成り立ってるもの。そして、確固たる信頼。信頼という土台があるから、相手のため、バンドのために自分の力を提供することができる。

 

ここ数年、バンドとしての活動がどんどん減り、何か動きがあったとしても果たしてそこにメンバーの意思はあるのか?と疑ってしまうようなこともあったけど、ラルクリを見て「きっとこの4人なら大丈夫」と改めて信じることができました。曲中にじゃれ合いMCでは涙が出るほど笑い合ったhydeさんとkenちゃん、寄り添って歌うhydeさんとてっちゃん、ドラムを通じて後ろからしっかりと支えるyukihiroさんと、trickでは逆にyukihiroさんの後ろに立ち身を委ねたhydeさん。

はっきり言葉にすることはなくても、4人の中には確かな絆が存在してる。それを目の当たりにできて、本当に幸せでした。

 

「最後、絞り出します」という言葉通り、丁寧に、力強く、残るすべての力を使って歌われた雪の足跡はあまりにも美しすぎて、心が震えました。繊細で儚く、でも強烈に人々の意識に突き刺さるhydeさんの歌声はまさに真冬の雪そのものでした。

朝、声が出なかった人が1日も経たずにここまで回復して、その上こんなに完成度を高めることなんて本当にできるんだろうか?と、終わった今でも不思議に思ってしまう時があります。hydeさんのように強い人間じゃなければきっとできてなかった。そして、kenちゃん・てっちゃん・yukihiroさんがいなければ絶対に不可能だった。

雪の足跡のラストでメンバーが互いに顔を見合わせ、「きよしこの夜」の一節を奏でてついにL’ArChristmasが終わる。メンバーの表情からは安堵感が伝わってきました。最後、珍しくスネアに突っ伏しそのまましばらく動かなかったyukihiroさん。不安、重圧、恐怖。そういったものとの闘いがようやく終わって、思わず脱力したように見えました。

 

 

始まるまでは、ひとつのライヴとして楽しみにしていたラルクリ。演奏する曲や、クリスマスならではの演出、メンバーの衣装などに思いを馳せていましたが、2日間を終え、もはやこれはライヴの域を超えていたと感じます。

hyde,ken,tetsuya,yukihiroという4人の人間の人生に触れてしまったような、L'Arc~en~Cielという存在が生きていることを目の当たりにしたような、とにかく今までに味わったことのない大きな感動を覚えたのは確かです。

ラルクの歴史の中においてもこれまでとは一線を画す象徴的な出来事として確立され、いつまでも語り継がれていくのでしょう。

満足しすぎて、ラルクリはこの1回きりでもいいと思えるくらいです。いいことも悪いことも含めて、この感動を上回る「L’ArChristmas」にはもう二度と出会えない気がするから。

 

相変わらず次の予定は何も発表されていないラルクさんですが、ラルクリの思い出を胸にのんびり待ってます。そしてhydeさんはあまり仕事詰め込みすぎず、体を大切にしてくださいね。

愛に溢れたクリスマスをありがとうございました🎄

メリーラルクリスマス!