L'Arc〜en〜Ciel LIVE 2018 L'ArChristmas vol.1

2018.12.19(wed),20(thu)

L'Arc〜en〜Ciel LIVE 2018

L'ArChristmas

TOKYO DOME

 

 

 

 

ラルク初のクリスマスライヴ

去年HYDEさんの黑ミサが終わったあとにも感じたけど、こんなに素敵なクリスマスを過ごさせてくれる人はきっと他にいない。たくさんの幸せと愛をもらった2日間でした。

 

1日目はとにかくすべてが衝撃的すぎて記憶力が消滅してたので、2日分まとめての感想です。

 

 

ライヴ前、ドーム周辺でお客さんが思い思いに開演までの時間を過ごしてる様子を見るのが好きです。メンバーの写真が大きくプリントされた柱の前で写真を撮る人、買ったグッズをさっそく身につけてる人、装飾が増えてよりゴージャスになったラルクリスマスツリーの前で友達と自撮りをする人、ガチャでシークレットアイテムが出て喜んでる人。

たくさんのお客さんで会場前はごった返していて、性別も年齢も服装も全くバラバラなのに、ラルクリスマスを楽しみにして今日ここに来たという共通点でみんながつながっているのがちょっと不思議でもあり、嬉しくもありました。

また、私自身もお友達やフォロワーさんとお会いできたことで、ますますテンションが上がりました。会う約束をしていた方の方が少ないのに、会いたい人にはほとんど会えたのが本当に本当に嬉しかった。やはりラルクは人と人とをつなぐ架け橋なんですね…🌈

 

不安だった本人確認も、想像よりもずっとスムーズに済みました。運営の方々がこの日のために費やしたであろうたくさんの時間と労力を思うと頭が下がる思いです。

グッズ列で丁寧に誘導してくれたスタッフさんのおかげで事故もなくみんながライヴの思い出を買うことができたし、ラルクの曲名をもじって案内してくれたDJポリス風の警備員さんの周りは笑顔で溢れてました。私達が心からライヴを楽しむことができたのはこうして支えてくださった方々がいたからこそです。感謝してもしきれません。

 

会場内に入ると、目に飛び込んできたのは白を貴重としたステージセット。冬の透明感や神聖さを感じる美しいセットでした。25thラニバでも設置されていた巨大なスクリーンがステージを挟むようにして左右にひとつずつ。ステージの真横ギリギリまで客席として開放されていたため、その席の人たちのためにも別途スクリーンが用意されていたことに優しさを感じました。

 

たくさんの枝が広げられている大きな木、どこかあたたかみを感じる雪山、凛とした冬の空気を表すようなクリスタル。ラルクは自然との相性がとてもいいバンドだなと思います。それは、hydeさんの歌詞に自然を表すことばが多く出てくることと、自然のもつ偉大さや優しさ、人間が抗うことのできない絶対的な強さが楽曲で表現されていることが理由として大きい。

今回のクリスマスライヴも「クリスマスパーティー」のような対象が人間に限られるものではなく、冬という季節、それを作り出す自然、自然の源である地球、地球を包み込む宇宙にまでスケールが及んでいて、その途方もなく大きな世界の中で「生きること」や「愛すること」についてをラルクらしい方法で表現していたライヴでした。

 

何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何を言っているのかわからない…

 

そりゃあんなライヴ見せられたらポルナレフ状態にもなりますわ。ほんと頭がどうにかなりそうだった。ラルクさんの力はチャチなもんじゃあねえ…

 

 

オープニング映像がとってもきれいで、ここでも自然をテーマにしていたことがさすがでした。

クリスマスライヴというと、下手すると俗っぽい世界観になってしまいそうなのに、ラルクさんは完全にそこを切り離してきたことが本当にすごいしさすがとしか言いようがない。クリスマスのキラキラ感、華やかさ、心躍る感じは保ったまま、日常ではない別世界へ一気に私達を引き込んだ。そこは、人間の手で作ることは到底かなわない神聖な美しさで溢れてて、息をするのも憚られるくらい。

その幕開けとしてふさわしい曲はwinter fall以外にありえなかった。そう思ってしまうくらい完璧な始まり。

hydeさんのやわらかな声がドーム中にふんわりと、でも確実な意思を持って広がっていく。冒頭のパートを歌い終わると、音源よりも少し長い間を置いてから、kenちゃん・てっちゃん・yukihiroさんのそれぞれの音がひとつに重なってステージから解き放たれ、私達の身体を埋め尽くす。

 

巨大スクリーンが4分割され、大きく映し出されたメンバーの姿。hydeさんは2日間で色違いのもこもこファー帽子を被ってて、とにかく似合ってる。かわいい。あとコーラルオレンジみたいなやわらかい暖色系のアイシャドウがとても素敵でした。

てっちゃんはグレーのジャケットで、首元にはこちらもファー。てっちゃんライヴ中に何回か衣装チェンジしてたけど、ブーツもその度にちゃんと変えてて、ファーがついたブーツがめっちゃかわいかったです。どや!って感じでお立ち台に片足だけ乗せたとき、ブーツを自慢してるように見えて非常にラブリーでした。忘れかけていたテツヲタ魂が蘇ってきた…(ラルクにはまったきっかけはてっちゃん)

kenちゃんは初日に被ってたボルドーのハットがすごくおしゃれさんでした。そしてすんごい痩せたよね!シャツにベストというシンプルな衣装だったこともあり体のラインがわかりやすくて、首から胸元とか、まくった袖口から伸びる腕とか、すごくほっそりしてた。たばこ吸うkenちゃんが巨大スクリーンに映ったとき、色気大爆発すぎて目眩がしました。

そしてyukihiroさんは25thラニバでユキヲタ以外からも高評価を得た、編み込みポニーテール。顔横に垂らした前髪と高い位置でまとめられた毛束はさらさらのストレート、光を受けた髪は金色に輝き、アクセントとして存在する細い編み込みが個性の強さを表しているようにも見えました。衣装は2日間とも上下黒。2日目は黒字に細かい白ドットのリボンタイをしていて、あなたがクリスマスプレゼントですか…!とおののいたユキヲタは私だけじゃないと信じてる。

髪型は2日とも同じと見せかけて微妙に変えてましたね。初日は上下2段のポニーテール、2日目はシンプルに1本。最初、2日目はハーフアップかと思ってました。背中に流れる髪が肩甲骨を遥かに超えて腰近くまで届いてたので、結んだ状態ではさすがにそんな長さは出るはずないと思ったからなんですけど、私が思っている以上にyukihiroさんの髪って長いんですね…すき…

hydeさんも編み込み(コーンロウ)だったので2人同時にカメラに抜かれると双子みたいでかわいかった。hydeさんは白に近い金髪、yukihiroさんは黄色みの強い金髪で、全く同じじゃないというのもグッときました。2人揃って完成形みたいなところありましたよね。

 

あとあれだ!てっちゃんが初日の後半で着てたヴェトモンのロゴが大きくプリントされたTシャツ、同じデザインの黒パーカーをyukihiroさんが着ている姿がLE-CIELにも載ってましたよね。

hydeさん、てっちゃんとそれぞれお揃いとかかわいすぎか~~~~

お互い身支度が終わってステージ裏で会ったときのhydeさんyukihiroさんの様子とか、てっちゃんの衣装見たときのyukihiroさんのリアクションとか想像するとたまらん。ラルク尊い

 

 

曲の感想に戻りますが、正直言って初日の音はすごく悪かった。テンションの落差が激しすぎてごめんなさい。でも、メンバーの姿が目に飛び込んできたときの感動が一気に冷めるくらいのめちゃくちゃな音でした。hydeさんの声だけ大きく響いて、バンドの音は小さいし乱暴に圧縮されたような荒さ。ライヴってこんなに音悪かったっけ?と愕然としました。生で聞けてるんだ!っていう補正をかけてもちょっと耐えられないくらいで、ずっとこのままだったらどうしようと不安でしょうがなかった。

でもライヴが進むにつれその不安は解消されていって、中盤くらいではもう気にならなくなってたかな?2日目は1曲目から素晴らしい音響でした。

公式レポやライヴを見に来てたアーティストさんのツイート、Jinさんのブログ読むと「音が良すぎる」という意見がほとんどで、確かに2日目は私もそう思ったけど1日目の序盤、特にwinter fallは今までで一番悪かったように聞こえた。私の耳がおかしかっただけなのかな。

 

何はともあれwinter fall聞けて嬉しかった。ラルクの冬といえばこれですよね。

で!yukihiroさんのドラムセットが!!ツーバス復活~~~~~~!!!!!さらに中央にそびえるホーリーチャイナ!!!またもやセット組み替えてきましたね!!

ここ数年、ラルクやる度に割と大胆なセットチェンジをしていることにyukihiroさんの強い思いを感じます。その時のセットリストにも大きく影響を受けているのかとは思いますが、ラルクのためにセットを見直し、既存曲へのアプローチも変えてくる。その向上心というかラルクへの前向きな思いがとても嬉しいし、「最新こそ最高であれ」というyukihiroさんの持論が好きです。(いつぞやのアルバムリリースのプロモーションで、「どのアルバムが一番いいですか?」とインタビューされた時、「最新が一番いいに決まってます」ときっぱり答えたyukihiroさんの発言が印象に残っててすごく好きな言葉)

 

winter fallというと、サビの「新しい季節を運ぶ」のあとに両手でスネアを2度叩き、続いて右手でハットを同じく2度叩くという流れが狂おしいくらい大好きなんですが、見ている時になんともいえない違和感を覚えて。一体どこに違和感を感じてたんだろうと過去のライヴ映像と比べてみたらわかりました。

ハットを2回叩いたあと、そのままハットの近くにあるクラッシュを強く打ち抜くのが従来のスタイルなので本来であればyukihiroさんの体は少し左側を向いているはずなのに、ラルクリではシンバルではなく右側のフロアを使っていたので体がやや開いていたんです~~~目のつけどころが最高にヲタクでごめんなさい~~~~~

以前のyukihiroさんはアクセントとしてシンバルを鳴らすことが多かった印象がありますが、ここ最近(geekが始まったあたりから)タムやフロアにシフトすることが増えましたよね。低い音を鳴らすことによってより深みが増すというか重厚感が出て味わい深くなったなと思います。winter fall以外の曲でも体を開いて右側のフロアを使う場面を何度も見て、その度にドキドキしてました。右側のシンバル・フロアを使う瞬間大好き。

 

kenちゃんのギターが自由奔放なのも最高でしたね。その時その時の感性と感情をダイレクトに音に表現するkenちゃんを見てると、この人こそ芸術家だなあとしみじみ感じます。

 

からのCaress of Venusはだめ~~~~~。感情が揺さぶられすぎる。なんでカレスのイントロ聞くと泣きそうになるんだろう。結構これドエル共通だと思うんですが。嬉しい・幸せ・切ないの感情に一瞬で身体中を支配される感じ。泣きながら笑って飛び跳ねるドエルが何百人、いや、何千人もいたに違いない。私もそのひとりです。

 

2日目は1階スタンド3塁側の席で、ステージを斜めに見るような位置だったのですが、ステージ上のメンバーが良く見えました。カレスの「君が笑うと嬉しくて」のパート(ドラムはお休み)で、右手でくるっとスティックを回すyukihiroさんが見えてしまってあまりのかっこよさに頭抱えそうになりました。

順番が前後しますが、オープニングの映像が流れてメンバーがひとりずつ紹介されるときも、光るクリスタルの中にひっそり佇むyukihiroさんのシルエットが良く見えてたまらなかった。遠くからでもわかる髪のさらさら具合とか。

ポップアップでステージ下からせり上がってくるてっちゃんもしっかりと見ることができました。薄暗いステージの中で確実な存在感を放つベースの赤いランプ。これからラルクのライヴが始まるんだ…!と一番わくわくしたのはその光が見えた瞬間でした。

 

snow dropは久々でしたね!20thラニバで聞いたのが最後かな?

目まぐるしいスピードでスネア・タム・ロートタムを行き来するyukihiroさんの長い腕。ロートタムの音が少し聞きづらかったのは、そういう音の設定だったかららしい。あれだけ広い会場で、高音域から低音域までまんべんなく出力するのは技術的にもだいぶ難しそう。WOWOWで放送される時には、その場では聞こえなかった音も再現されてるといいな。ていうか家に5.1ch環境ほしいな。4Kのテレビもほしいな。

 

スノドロといえばkenちゃんのトーキングモジュレーター!!!ラルクリ前に「トーキングモジュレーター使ってるの見たい」ってツイッターに書いたんですが、まさか実現するとは! 

 

また、kenちゃん自身もツイッターで「トーキングモジュレーター使ってると口の中がギターの音でいっぱいになって気持ちいい」みたいなことをおっしゃってたので、スクリーンに映るkenちゃんを見ながら「今頃ギターの音が身体中にいっぱい響いて気持ちいいんだろうなあ」とほっこりしながら見てました。

今後ラルクの新曲が出た時にまた使ってくれてたら嬉しい〜

 

高くそびえるチャイナを鋭く睨んでキレッキレに打ち抜くyukihiroさんのかっこよさ強烈だったのでぜひとも放映のほどよろしくお願いしますWOWOW様。

 

 

hydeさんがMCで言った「トランプだったら最強の手」が言い得て妙でしたね。

trickでメインステージに4人横並びになった姿も本当に圧巻だったし、ただのバンドと呼ぶにはあまりにもひとりひとりの個性が強すぎて、改めてこの4人が集まってひとつのチームを組んでくれていることに感動を覚えました。

ところでyukihiroさんが思いっきりティッシュで鼻かんでたのこのタイミングでしたっけ?想定外のティッシュに激震が走りましたが、風邪引いてたってことなのかな。そう思うと心配。

 

冬の曲を、といって紹介してくれたBLESS。hydeさんの歌唱力はもちろんのこと、アウトロのkenちゃんギターが信じられないくらい美しくて、涙腺を直で刺激されたというか、思考の時間すら与えられず涙が出たのはたぶんこれが初めて。

曲を聞いて涙が出た経験は何度かあるけど、それは例えば歌詞に共感したり、その時の自分自身の環境や状況、経験が歌詞とリンクした結果だったりと、何かしら具体的な映像が頭に思い浮かんだ上で、「泣く」という動作に結びついたものでした。

(例えば、風の行方の「行かないで そばにいてほしい」をいうフレーズを聞いて、もう会えなくなった人のことを思い出して泣く、みたいな)

曲を聞く→頭の中の情報と結びつける→悲しい・切ないという感情が沸き起こる→涙が出る

この一連の流れをすっ飛ばして、曲(音)を聞く→泣くという構図を作り上げてしまったのがkenちゃんでした。

言葉では到底表すことのできないギターのメロディは、安定とも不安定とも取れて、何か具体的なイメージを頭に描かせるようなものでもなかった。ただ、突然耳に突き刺さってくる高音や、脳みそを揺さぶられるような複雑な音の組み合わせが次から次へと迫ってきて、勝手に涙が体の中から押し出されてきました。

kenちゃんの才能が炸裂したBLESS、本当に本当にすごかった。

 

そんな次元を超えたギターのあとに広がった、とんでもなくアダルトな世界。

なぜここで接吻を入れてきたのかぜひともhydeさんに聞いてみたい。冬らしい表現があるわけでもないし、ファン投票で上位だったのかといわれると「?」だし。(大好きですけどね接吻!)

理由はどうであれ接吻を聞けたのはとても嬉しかったし、ここから新しい世界が開いていく感じがしてゾクゾクしました。しかもちょっと前にシアキスのDVDをたまたま見ていた私にとってはあまりにもタイムリーすぎて、この日何度めかわからないクリスマスの奇跡をひしひしと感じておりました。

曲間で後ろを向いていたhydeさん、曲が始まってしばらくしてから振り返ると、さっきまで被っていたファー帽子を外していて全頭コーンロウがあらわに。そしてフチが細くレンズの大きなサングラスをかけていて、まあ~色気が凄まじい。一瞬にして男・hydeに。バタフライ型で色薄めのレンズがものっすごいセクシーで大人の男でした。

巨大スクリーンにそのhydeさんの姿が映し出された時、強力な引力に引っ張られるようにして釘付けになってる自分がいました。ラルクのライヴでも8~9割くらいはyukihiroさんを見ている私ですが(笑)、あのhydeさんには勝てなかった。本能的に引き寄せられた。よくACIDの感想で荒ぶるyukihiroさんの様子を「雄」と表現しますが、この時のhydeさんも間違いなくオスでした。

 

芳醇な大人の魅力をあますことなく見せつけてくるラルクさん。メンバーのほとんどが約50歳になったこの年に、「接吻」という色気の塊みたいな曲を演奏したことが最高によかった。えろい。(結局それ)

 

落ち着いたテンポは、ドラム1音1音の重さを明確に感じさせてくれる。yukihiroさんは普段あまり脇を広げて演奏することはないんですが、両脇を思いっきり広げてスネアとフロアに向けて力強くスティックを振り下ろす瞬間がばっちり映し出されてめちゃくちゃかっこよかったです。

 

 

fate

「無情な時間が迫る」のあと、kenちゃんyukihiroさんが呼吸を合わせてダダダン!と3連打にアクセントをつけてるのがすっっっっっっっごいかっこよかった!kenちゃんyukihiroさんの方をしっかり向いて弾いてる姿は見てて感極まるものがありました。ラルクは大きい会場でやることがほとんどだけど、ステージ上でメンバー同士がちゃんとアイコンタクトしたり息を合わせてるのを見ると、規模が大きくなったとしてもやってることはちゃんとバンドなんだなと思う。嬉しい。

 

 

Dearest Love

この曲と静かの海でに関しては、初日に味わった体の奥底から震えるような感覚が今でも忘れられない。

fateが終わっても音が途切れず、ドームに充満するその音に耳を澄ましながら次の曲は何なのかと5万人が固唾を飲んで待つ。勘がいい人はこの時点で気づいてしまったようで、信じられないという小さな悲鳴が数箇所から聞こえてくる。私も「まさか」と思いつつ、薄暗いステージをただひたすら見つめていました。やがて聞こえてきたのはその「まさか」を現実のものにするhydeさんの穏やかな歌声。歓声とも悲鳴ともとれない声がいたるところから上がり、ドームがぐわんと揺れたようだった。

ライヴでやるのは97年のリンカネ以来。メンバーそれぞれがソロ活動などで様々な経験をし、年齢も技術も成熟した状態で初期の曲を演奏するというのはとても感慨深いし、22年も前に作られたにも関わらず全く古さを感じさせない、曲そのもののポテンシャルの高さにも心底驚かされました。

hydeさんは数年前から英語に力を入れていることもあり、発音がますます上達していて目を見張りました。それこそリンカネではDearestの「ア」をはっきりと発音していたのに対して、このラルクリではDとrの子音にきちんとアクセントがつけられているのが聞いててよくわかった。

hydeさんの歌声と同じくらい、むしろそれ以上に心を惹きつけられたのは、ガラスのように透き通ったてっちゃんのハイトーンボイス。その声はすごく安定していて、ピッチも完璧に聞こえた。その上、手元では決して簡単ではないベースラインを弾いてるからなおさらすごい。聞き惚れるとはまさにこのこと。後奏ではさらに長くコーラスが続き、いつまでも聞いていたいと思うほど耳に心地よい歌声でした。

 

yukihiroさんもリンカネで初めて演奏したきりで、それからこんなに時が経っているともはや初めてくらいの感覚だったのではないかと思います。何度もやってる曲ならともかく、今回みたいに「20年ぶりに初期曲やります」ってなると聞く側としてどうしても楽しみよりも心配が勝っちゃう。いや、お前何様だよって自分でも思うけど。

曲のイメージは守りつつ、今の時代に合うテイストにし、なおかつ自分のできる表現方法で再構築していく。素人頭で考えても難しいのが容易に想像つくんだから、実際にやるには一体どれだけのエネルギーと時間が必要になるんだろう。1月から始まる特別番組でその辺の経緯やリハーサルの様子をちょっとでも見れたら嬉しいなあ。

「あぁ どうして」の直前、両手でスネアを連打してからノールックでセットの右側にあるシンバル(Medium Thin Crush または Thin Chines →パール公式情報参照)を叩き、そのあと目線をライドに固定して演奏するあの姿を、かっこいい以外の言葉で表現する方法を誰か教えてください。ノールックだけですでにかっこいいのに、連打からの流れとか鋭く見据えた横顔のかっこよさがもう次元を超えてる。結局かっこいいしか言えてない。

 

歌詞に合わせて、燃え上がる炎の映像がステージ奥のスクリーンに映し出され、ステージ全体も赤い照明で染められた光景は圧巻の一言。心に沸き起こる激情、切なさ、苦しさをここまではっきりと可視化するなんて。ステージから溢れ出すエネルギーに飲み込まれて、ただ呆然と立ち尽くしたまま聞いていました。

最後hydeさんがyukihiroさんの方に体を向けて、全身でそのリズムを受け止めるようにしていたのがグッときすぎた。あの時hydeさんは何を思ってたんだろう。yukihiroさんも表情が変わるわけではなかったけど、hydeさんがこちらを向いてるのには気づいてる風だった。hydeさんの全力の歌声に応えるように、自分自身も最後まで叩き切るという気迫みたいなものが感じられました。

 

そのあとのMY HEART DRAWS A DREAMでは、オープニングの映像で登場したシカさん(トナカイさん?)が再び現れ、炎に焼き尽くされ葉が落ちてしまった木に寄り添い、また新たな生命が木に吹き込まれていきました。あのシカさんシシ神様みたいでしたね。

その間kenちゃんが奏でている音色は、まだ少しDearest Loveの熱を引きずっていて、どこか影を感じさせるものでした。

 

Hurry Xmasの出番が思ったよりもずいぶん早かった!しかもhydeさんとてっちゃんのアカペラで始まるという最高に粋なアレンジ。最初は離れていた2人だったけど、顔を見合わせて歌いながら徐々にhydeさんの方からてっちゃんへ近づき、肩に手を回したあああ!その手をちょんと触るてっちゃん!!!

そしてこれだけお互い近づいても音程がズレないからすごい。てっちゃんのハモリ、hydeさんの艶のある声。2人の声が見事に融合してました。素敵だった~。

しかし初日はhydeさんが「イカしたドレス着た君さえ」のパートを間違えるという痛恨のミス!笑 この日のために新しく服を買い、気合い入れておしゃれしてきたドエルが何人もいるというのにー!

てっちゃんもめずらしくベースでつまづく場面がありました。でもこの曲すごく難しいらしいから仕方ない。むしろ普段からほぼ完璧にこなすてっちゃんがすごすぎる。

「Thank you, Jesus」でhydeさんがお祈りするときみたいに十字をきるような動きをしてたような気がします。かわいかった。初日に上手側のツリーが点灯しなくて「こらー!」とでもいうようにジャンプして直そうとするhydeさんのかわいさも忘れちゃいけない。まったくもって届く気配がなかったという点も含めて。笑

というかhydeさんってちょっとジャンプ下手…?テレ朝ドリームフェスでXジャンプ見せてくれたときも、なんというか生まれて数ヶ月の子猫のような、自分で制御できてない跳び方だったし…

hydeさんは誰もがひれ伏す圧倒的な顔面偏差値と魔法のような歌唱力を持っていながら、完璧じゃないところがいいんですよね。おちゃめが爆発したときのhydeさん大好き。

初日のツリー事件があったので2日目はちょっと心配しながら見ていたら、サブステにいるhydeさんにみんなの注意が向けられてる間、メインステージでスタッフさんが一生懸命ツリーを下ろしてました。最初から吊るしてあったわけじゃなかったんだ!と驚き。そして問題なく2本ともきれいに点灯してホッ。

 

Driver's high

エンジン音増し増し。炎メラメラ。hydeさんはすぐ来世で会おうとし、yukihiroさんを上からとらえるアングルが増え、さらにピンで映る率も上がる。この時ちらっと左肘のあたりに肌色が見えたんですけど服どうなってたんですか!肘の部分でセパレートする仕様?この前のalcoveといい、予想外の部分が開く服を着こなすyukihiroさん…最高です…

 

Driver's high、そしてDIVE TO BLUEは2日目のyukihiroさんが完全に神がかってました。

実は2日目、MCのときに一度もドラム鳴らしてなかったんです。初日は軽くバスドラ踏み鳴らしてたけど、おそらく2日目は皆無。

ラルクリに向けて見返してた過去のライヴ映像では、メンバーのMCに合わせて流暢にドラムでおしゃべりしているyukihiroさんがいましたが今回は全くと言っていいほどそれがなく、あまり良いテンションじゃないのかなと少し不安に感じていました。

そういった状況で迎えたドラハイで、巨大な動物の唸り声のようなエンジン音の中に突如として聞こえてきた力強いバスドラの音。決して派手な音ではなかったから、紛れて聞こえなかった人もいるかもしれない。でもあれは間違いなくyukihiroさんが発した音で、この日初めて演奏以外のタイミングで鳴らしたドラム。そこにはきっと何かしらの意思や沸き起こる気持ちがあったんだと思わずにはいられません。

この時の相方さんと私の盛り上がりっぷりがあからさま過ぎて、思い返すとちょっと笑えるくらい。パッと見渡せる範囲内であの瞬間急にテンション上がったのはたぶん私達だけだったけど、きっと会場のそこかしこでユキヲタさんが同じように飛び跳ねてましたよね。

 

曲に入ってからyukihiroさんの熱量はどんどん上がっていき、最終的にそれは次のDIVE TO BLUEで爆発したわけなんですが、それはこのあと書くとして、自由奔放なkenちゃんがかわいかった!

ひとりサブステの最端にいる状態で曲が終わってしまい、戻るタイミングを失ったkenちゃん。そんなkenちゃんに「戻ってこーい!」と手招きをするhydeさんですが、手を振り返すお気楽っぷり(・ω・)ノシ(かわいいが飽和)

てっちゃんも笑顔でその様子を見つめる中、頑張ってメインステージへ戻るkenちゃんを後押しするかのようにシンバルを優しく鳴らすyukihiroさん!ラルクが仲良しだとこんなに世界は美しく見えるんですね…

無事kenちゃんがメインステージに復帰したタイミングでハイハットが4回大きく鳴らされ、DIVE TO BLUEへ。

 

DIVE TO BLUEってメンバーが自由に楽しんでるのがよくわかる曲ですよね。グランドクロスもそんな感じだったような気がします。曲が始まってすぐにhydeさんとkenちゃんはお互いのお尻をペチッて叩きあってじゃれてるし。かわいいが過ぎる!

ただこの時はyukihiroさんにしか目がいかなかった。接吻でhydeさんが放っていたような圧倒的なオーラ、引力がyukihiroさんからビシビシ伝わってきました。

まず最初のハイハットのカウントの時点でそれまでになかった迫力を感じたし、ポップな曲を叩いているとは思えない鬼気迫る表情。ビルの屋上に立ち飛び降りようとしている人の背中を片っ端から突き飛ばしていきそうな、そんな顔をしてました。

強烈なのは表情だけじゃなく、スティックを振り下ろす腕に込められた力や、大きな衝撃と共に耳に突き刺さってくる音も、思わずこちらの体が強張ってしまうほど。

何がyukihiroさんを突き動かしたのか、なぜあのタイミングでスイッチが入ったのかは本人にしかわからないことだけど、yukihiroさんがあの瞬間を楽しんでいたことは紛れもない事実で、その現場を目撃し体験できたことをとても嬉しく思います。

スティック振り下ろしざまに「パーン!」って言ってる(口開けてる)姿がスクリーンにもたくさん映りました。間違いなく2日目のベストアクト。

 

ただ、そんな鬼神yukihiroを前にして、全力でおちゃらけkenちゃんがあまりにもkenちゃんすぎてさすがでした。2番のAメロあたりでギター弾かずにステージを自由に動き回ってたkenちゃん、くるっとyukihiroさんの方を向いてバンザーイ!したりそのまま腕を左右に振って全力でアピール。その時のyukihiroさんの表情は確認できなかったけど、きっと満開の笑顔だっただろうな。あれでガン無視だったらそれはそれで見たい。笑

 

ここでメンバーは一度退場。アリーナにサンタさんが何人も登場し、プレゼントのつまった白い袋の中からカラーボールを取り出して客席にたくさん投げ入れてくれました。急にダンス対決が始まったりと、なかなかファンキーなサンタ集団。

サブステに上がった数人のサンタさんの中にhydeさんが紛れていたというオチも。一瞬しか見れなかったけどサンタ衣装のhydeさんかわいすぎましたね。

 

続きはvol.2へ。