L'Arc〜en〜Ciel ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND ポートメッセなごや1日目

2024.03.23(sat)

L'Arc〜en〜Ciel ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND

ポートメッセなごや

 

3/7代々木以来のUNDERGROUND

追加公演がなかったらこの2日間でもうおしまいだったと思うと震える。こんなにかっこいいツアーなのにもう終わりなんて寂しすぎる。

でも、ほぼ毎週2日連続でライブしてる本人たちはそろそろ疲れが溜まってきた頃かもしれない。なんならはじめからずっとハードスケジュールの中走り続けてくれてるのかもしれない。申し訳ない気持ちと感謝の想いが頭の中でぐるぐるする。

 


新幹線で名古屋へ。ついこないだ大阪へ行ったばかりなので東京ー名古屋間が異様に短く感じた。寝て起きたらもう名古屋。早い。

 


ホテルで身支度を整え、初めて乗るあおなみ線ポートメッセなごやへ。

あおなみ線の車内アナウンスはかなり国際的。日常でこんなに「オブリガード」という単語を耳にする機会もそうない。

 


金城ふ頭駅を降りて少し歩いた先にポートメッセなごや

物販やLE-CIELブースなどが建物内に設置されていたので雨風凌げてとてもありがたかった。

 


名古屋限定のシークレット欲しさにラルくじを回したのが悲劇の始まり…

列は動いてはいるものの、一向に引き換え場所に辿り着かない。何度列を折り返してもまだまだゴールは見えてこない。完全に激混み時のディズニー。

mixi時代からのお友達が連絡をくれて開演前に会う約束をしてたのに、ぜんっっっぜんラルくじが引き換えられずものすごくお待たせしてしまった。本当にごめんなさい…

 


30分以上かかってようやく景品を引き取り(シークレットなし)、ダッシュで入場口へ。

場内に入り自分の席に着いたのが開演10分前。明日は絶対に余裕を持った行動をしようと固く決意。

 


この日の席はアリーナCブロック8列70番台。

センターステージの上手より。柱が少しドラムセットにかかってる。チケット発券して座席図調べたときからなんでこんなに柱ばっかりなんだろうと心底落ち込んだけど、そこまで丸被りというわけでもなさそう。回転したらどうなるかわからないけど…

 


定刻を少し過ぎてゆっくりと暗転。スタンド席の位置付けになるブリージア席がそもそも数が少ないのでアリーナ席からの目線だと客席のL'ライトがほとんど見えない。じわじわと暗くなっていく場内で色とりどりに光るL'ライトは本当にきれいで見惚れるほどなので、次の会場ではじっくり見れたらいいな。

 


オープニングムービーでメンバーがローブを目深に被ってるシーンがあり、どうやらyukihiroさんだけ右目がチラッと見えるらしい。注意して見てみたら本当に伏し目が見えてめちゃくちゃ興奮した。2日目の席(アリーナ22列目)からは見えなかったので、アップグレード席でスクリーンに近いときだけ見える隠れミッキー的要素。

 


前方の席で嬉しいことのもうひとつは、ステージに上がってくるメンバーが見えること。薄暗い中での登場なのでもちろん表情や衣装の詳細までは確認できないけど、数メートル先に本人がいて、スローンにすとんと座り臨戦態勢に入る一連の様子を見られるのは当たり前にテンションが上がる。

てっちゃんのベースに灯る赤い光にもぞくぞくする。

 

 

 

アリーナCブロックに背中を向けた状態でライブが始まる。なんとなく周りのお客さんからは「後ろかあ」という雰囲気が伝わってくるが、後ろスタートなんてyukihiroファンからしたらいきなりのボーナスタイム。紗幕の向こう側で劇的なドラムを繰り広げるyukihiroさんの後ろ姿は冗談抜きで一生見ていられる。というか一生見させてほしい。私の視覚をごっそり捧げたい。目玉をここに置いて帰りたい。

 


15th L’Anniversaryが初ラルクなのでAll Deadにはやっぱり特別な感情を抱いてしまう。単純に曲が好きというのもある。

前回(3/7代々木)から少し日が空いたからなのか、yukihiroさんのバスドラがより一層強く体に響く。ていうか実際に強くなってません?なんか…バキバキじゃないですか…?

1曲目から攻めまくりのドラムを浴び、早くも頭抱えそうなほど。

 


EXISTENCEで場内がパッと明るくなり白い光が点滅する様がドキドキ感を盛り上げる。

勢いよく落とされた紗幕を大急ぎで抱えてステージ下へ捌けていくスタッフさんにも感謝。

 


後半の間奏部分でタムを3回トトトンと鳴らすのに驚いた。今までもやってた?すごく印象的だから見てたら気付くと思うんだけど…

改めて確認しようと臨んだ2日目ではなんとトトトンが減ってた!1日目ではトトトン×3くらいだったはずなのに、2日目は1、2回くらい。他の曲もそうだけど、その日その日でかなり叩き方が違うのが面白いし、そんなに自由でいいんだ!とびっくりする。yukihiroさん的に試行錯誤を繰り返してるのか、はたまたその日のノリを楽しんでるのか。

いずれにせよ毎回新しい発見があるのが本当に楽しいしどんどん引き込まれていく。

2枚のスプラッシュ(スプラッシュ兄弟と勝手に命名)を順に鳴らしていく腕の動きも美しい。

 


THE NEPENTHES生で聞いて正気でいられるやついる?いねえよなあ!?

ついさっき公演ごとに叩き方が違う話をしたけど、この曲に関してはどこの会場で聞いてもバッキバキのバスドラが本当に本当にかっこいい。音の衝撃波で体がボコボコに凹みそう。

サビで忙しく動き続ける両腕に目を奪われるし、ラスサビのホーリーチャイナ・バスドラの怒涛の3連は心臓を強くして臨まないと100%負ける。今回はさすがに5回目だったのでしっかり身構えたおかげで膝から崩れ落ちずに済んだ。前回までは毎回ここで砕け散ってる。

 


砂時計は手数こそ減るものの、ひとつひとつのモーションの熱量がとんでもない。両腕を広げて高い位置から力強く振り下ろす様と、耳に届くクラッシュ2枚同時の強烈さに興奮と感動を覚える。スネア〜フロアタムを細かく打ち鳴らしながら移動してくる腕は早すぎてもはや残像。その勢いをすべて乗せてクラッシュを鳴らした右手は後方に大きく振り払う。バランスを取るように左手も顔の高さまでぐっと跳ね上がる。砂時計でのすべての瞬間が芸術的に完成され過ぎてて額に入れて飾りたい。

 


a silent letterで宇宙空間へ飛ばされるのがたまらない。ラルクリでの静かの海でしかり、近年のラルクさんは会場内を完璧な宇宙にしてしまう。

hydeさんの繊細な歌声に合わせてyukihiroさんも強弱をつけてシンバルを鳴らす。ラストの「さよならは」の「は」に合わせてグッと急ブレーキをかけるようにクラッシュへ振り下ろす腕の力を抑えてたのがすごくすごくよかった。ついついツーバスやチャイナみたいな激しくて強い音に興奮してしまいがちだけど、優しさや柔らかさ、寂しささえ感じられるドラムもyukihiroさんの素晴らしいところ。

 


曲中にステージが回転し、yukihiroさんの左半身がこちら向きに。

開演前に心配していた柱はステージが回転してもyukihiroさんに被ることなく、それどころか全身しっかり見えるようになって最高!

 


Opheliaのサビでの細やかなハイハット刻みにはただただうっとり。

メロの部分では体を小刻みに揺らしてリズムをとり続けてる。シンバルやスネアを鳴らしていく腕の動きも、4つのペダルを巧みに操る足の動きも大好きだけど、その根源となる胴体部分がテンポ速めにリズム刻むのはさらにさらに大好き。この文章書きながら思ったけど、私yukihiroさんのことをパーツごとに分解して見過ぎ。さすがに怖い。

 


Taste of loveのドラムはドンと重たい感じがいい。曲の雰囲気を損なわずに、今の時代にもハマるようなドラムへとアップデート。基本的には落ち着いたテンポと手数だけど、後半盛り上がってくるところでフロアタムを使った重厚感のあるフレーズが入ってくる。

 


hydeさんと「愛している」と言い合える素晴らしい曲。ステージ上部のスクリーンに各メンバーの近接変態ショットが映るけど、この日は自分の視界を優先した。カメラに抜かれたものはもしかしたらこの先見れる機会があるかもしれないし。ドラムセット後ろのお立ち台に登り光を集めるてっちゃんのまばゆさったらない。

 


ここでメンバーは一旦捌けてムービーが流れる。が、yukihiroさんは捌けない。ドラムセットに座ったままシンバルの緩みなどを確認してる模様。

照明が当たっていなくても明るい髪と白い肌が輝いていてそこにyukihiroさんがいることがすぐわかる。

 


3人が戻ってきて解放的なVoiceへ。

Taste of loveで地の底まで潜り込んでた視界が、Voiceで一気に上空へ引っ張り上げられる感じ。その明るさに無邪気にはしゃいでしまいたくなるけど、yukihiroさんのまとうオーラがどう考えても曲と合ってない。ゴリゴリの戦闘モード。ホーリーチャイナかち割らんばかりの勢いで振り下ろされる腕。

なんであんなに鋭いのか何回見てもわからない。ただ言えるのはVoice、Vivid Colors、flowerでのyukihiroさんはめちゃくちゃ強い。

 


Vivid Colorsだったか、hydeさんが円形ステージの外周をトコトコ歩いてきてCブロックに向けて歌ってくれたときがあった。この日ようやくhydeさんを間近で見ることができて、お人形さんみたいで本当にかわいらしいんだけど、ちょうどyukihiroさんと私の間に止まったので見事にyukihiroさんが見えない笑

hydeさんのせいでyukihiroさんが見えないってどう考えても贅沢すぎる状況だけど「あなたがかわいいのはわかった!わかったからあと一歩だけ横にずれて!!」と心の中で言わずにはいられなかった。

 


右側クラッシュ、チャイナをノールックでスパァン!と叩き斬る様はこの3曲で絶対に見なきゃいけないポイント。欲を言えば、yukihiroさんの右半身もしくは後ろから見る角度で見れるとなお良い。

右腕の動きが完璧には見えなかったこの日でさえも、キレッキレのチャイナの音が響くたびギャッと悲鳴を上げてしまったので周りの方々には本当に申し訳ないし、あんなにかっこいいドラムを叩くyukihiroさんは本当にずるい。

 


ステージが周りながらhydeさんのMCタイム。「L'Arc〜en〜Cielです」の挨拶に合わせて強めにバスドラドドドドド。「名古屋暑くねえか!?熱いぜ名古屋!!」にもさらに強めにバスドラドドドドドドドドドド。名古屋への愛を感じた。名古屋というかドアラ?無事に逢瀬は叶ったのでしょうか。

 


yukihiroさんの右半身がこちら正面でステージが止まり、It’s the endへ。

shade of seasonメロのバスドラのリズムがとにかく好きすぎる。ペダルを踏み込む太ももが上下するのをずっとずっと見てた。

round and round…のところの4つ打ちバスドラもよりはっきりと聞こえる。

 


Blameの後半への盛り上がりは本当に素晴らしい。ラルクがひとつの塊になってステージから莫大なエネルギーを発してる。熟成されたBlameとてもいい。

続く叙情詩で美しさがピーク。

 


ラルクイズは早々に脱落。

GOOD LUCK MY WAYhydeさんてっちゃんkenちゃんはそれぞれ別の花道へ降臨。

センターステージ中央で独壇場yukihiroさん。

Killing Meの冒頭ツーバスが進化しまくりでL'ライトをめちゃくちゃに振って頭おかしい人になってしまう。

GLMWもKilling Meも曲終わりのドラムの勢いが全然おさまらなくてそのままアウトロドラム祭り始まるのかと思った。

 


Killing Meでステージが周り、いよいよCブロック側が正面に。

自由への招待から再びのMCタイム。

 


名古屋はkenちゃんが学生時代を過ごした街とのことで、kenちゃんの甘酸っぱい学生時代の思い出とモノマネの話。

甘酸っぱいなんて書いたけどカー●ックスの話。さすがkenちゃん

学生時代の同級生(年下)にも「kenちゃん」って呼ばれてたのかわいい。

長良川でやったことある人ー?」って自分で振っておきながら、てっちゃんが「あそこって●時には閉まるよね?」と話を広げようとしたら途端に黙り始めたのすごく幼なじみ感あってよかった。kenちゃんが触れてほしくないエピソードをてっちゃんは知ってるんだろうな。いいないいな。

 


プリズンブレイクのモノマネを昔hydeさんがよくしてたという話から、『ぶらり途中下車の旅』のナレーションをモノマネするhydeさん。あごをしゃくれさせると似るとのことで、その顔が見えないように照明機材の後ろに隠れて一生懸命やってたのかわいかった。

kenちゃんhydeさんもそういうの見はるんですね」

モノマネの後、顔を隠してくれた照明をなでなでしながら話し続けるhydeさん。

代々木でもそうだったけど、kenちゃんと喋ってる間花道でぺたんと座り込んでるhydeさんテディベアみたい🧸

 


モノマネの話題をyukihiroさんにも振ってくれたkenちゃん

kenちゃんの方を向いて長い間口をモニョモニョさせてから、ノーマイクで「ない」と回答。本当に?笑

yukihiroさんってどんな質問でもちゃんと考えて答えるからシンキングタイムが長い。でもさすがにモノマネしたことあるかないかであんなに悩まないでしょ笑 「何をもってモノマネと定義するか」まで考えてそう。真面目か。

 


てっちゃんもhydeさんと同じように顔を隠して「ミッキーだよ!(超高音)」

最初は「ん?」と思ったけど繰り返し聞くうちにめちゃくちゃミッキーで笑った。クオリティの高いtetsuyaプロ。

 


hydeさんだけでなくてっちゃんまで顔からモノマネを作っていたことに驚いてたkenちゃん。ほっこりラルクいいですね。

 


和やかな雰囲気でBye Byeへ。ミライでyukihiroさんの後ろに立つhydeさん。

Linkで銀テープが舞い、取りきれないくらいの銀テープを浴びた!いつも銀テープ取れないからすごく嬉しかったし、キラキラひらひら舞い落ちる銀テープを真下から見上げるのはとてもきれいだった。

このあたりはyukihiroさんを見ることよりも全力でジャンプし続けることにすべてを捧ぐ。Linkは飛び跳ねてなんぼ。

 


hydeさんのMCを経て最後の曲、MY HEART DRAWS A DREAMへ。

ここまで比較的落ち着いてライブを見られてたけど、最後にとんでもない事件が。

「夢を描くよ」をみんなで合唱するところで、yukihiroさんは優しくハイハットを鳴らしてくれるのですが、左手でハイハットを叩きながら右手でスティックをくるんくるんと回した!!!いやいやいや!!!

スティック回しはちょっと前からやってたけど、曲終わりとかMC中にくるくる回すだけで演奏中にしかもシンバル叩きながらなんて今まで一回もしたことなかったはず!

それが急に、右手でくるん→左手でハイハットを数回繰り返した!!!なに!!!!!なんで!!!!!!!

 


私は凛として時雨のドラム・ピエール中野さんも大好きで、彼は演奏中にめちゃくちゃスティック回す人。クラッシュ鳴らす直前にくるっと入れたりしててそれがとにかくかっこいい。ライブで見るたび腰抜かすレベルなんですが、まさかそれとほぼ同じようなことをyukihiroさんがやるなんて、完全にパニック。

アワアワしながらyukihiroさんを見てたら、右手で回してた方のスティックをぽろりと落とした…!情報過多!情報過多!!

yukihiroさんは慌てず冷静に落ちたスティックを拾い上げ、何事もなかったかのようにそのあとの演奏を続けていった。

 


これはスティック回しとは関係ないけど、ライドを鳴らすときに一音だけチャイナみたいな激しめな音が聞こえてきて、でもyukihiroさんの手元を見るにライドしか叩いてないように見えるからその音の出どころがわからなかった。

 


スティック回し事件にあたふたしている間にライブは終了、メンバーは場内に手を振りながらステージ下へ捌けていったのでした。

てっちゃんはいつものようにインスタライブしながらステージを一周周り花道にも行って丁寧に挨拶。高音ミッキーボイスも再び披露。

 

 

 

興奮冷めやらぬまま会場を出て、あおなみ線で名古屋へ戻り、開演前に会えなかったお友達にようやく再開。何年ぶりかわからないくらい久々で、でも気持ちはたくさん会ってた当時のままと変わらなくて、今日のライブの感想や最近どう過ごしてるかなどいろいろとお話しできた。たくさん取れた銀テープも渡せてよかった。

Petit Brabanconにも少し興味を持ってくれたのでまたこの先もどこかのライブで会えたらいいな。

 


その友達を見送ったあと、待っていてくれたフォロワーさんと合流。急遽打ち上げをすることに!名古屋駅近くの居酒屋に行くと隣の席もライブ帰りのドエルさん。

テーブルを埋める名古屋名物とフォロワーさん持参のyukihiroさんアクスタを記念に撮らせていただき、今日のyukihiroさんの感想を熱く語り合った。yukihiroさんファン同士だと見てるポイントも興奮したシーンも一緒なので語彙力ゼロでも話が進むのが楽しすぎる。

 


そろそろ新幹線の時間ということで帰ろうとしたら、隣の席にスマホの忘れ物。フォロワーさんが声をかけると、お礼にということで素敵なお菓子の詰め合わせをいただいてしまった。ドエルさんいい人ばっかり。

 


フォロワーさんをお見送りし、ウキウキしながらホテルへ。ライブの思い出に浸りながら眠りにつく瞬間ほど幸せなことはない。

 

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1日目から充実度の高すぎる名古屋遠征でした。

2日目に続く。

aurora is mine tour 2023 Zepp DiverCity

2023.4.16(sun)

凛として時雨

aurora is mine tour 2023

Zepp DiverCity

 

 

 

4/12に発売になったニューアルバム『last aurorally』。聞けば聞くほど「この部分はどうやって演奏するんだろう」という興味と期待が膨らんでいく曲たちばかりで、ライヴに行くのが本当に待ち遠しくて仕方ありませんでした。

アルバムをできる限り聞き込み、バディ・インさせてから臨んだダイバーシティ公演。

 

結論から言うと、アルバムとはまるで別人格の凶暴な曲たちがそこにありました。

 

スタートからlast aurorally攻めのセトリなわけですが、音源の何百倍も攻撃性が高められていて、ステージと客席全部ひっくるめての爆発力がとてつもないことになっていました。

CDの中にぎゅっと圧縮されていた曲のエネルギーが、本来の質量で放出されたような。

目に見えるもの、耳に聞こえるもののすべてが予想をはるかに超えるボリュームと熱をもっていました。

 

時雨のライヴでは、想像以上の衝撃と破壊力を放つ3人にいつも心から驚かされている気がします。

今回はライヴ前に怒涛のラジオラッシュがあり、そこでの3人はとてもほんわかとした雰囲気で話をしていたので、余計にライヴでの豹変っぷりにギャップを感じたのかもしれません。

 

 

Neighbormind始まりでライヴスタート。この曲かPerfake Perfectが1曲目に来るのではと予想していたので、やっぱりきた!と嬉しくなりました。アルバムで繰り返し聞くうちに改めて好きになった曲です。

スパイダーマンカラーであり、歌詞の中にも出てくる赤と青の光が何本も天井に向かって伸び、そこにピ様のドラムがバシッとはまる瞬間がめちゃくちゃにかっこよくて痺れました。

 

Marvelous Persona

冒頭の「Marvelous Persona...」という345ちゃんの声が聞こえるないなや沸きに沸く客席。アルバムより先にリリースされていた曲ではありますが、ライヴでの披露はこのツアーが初めて。イントロだけでこんなに盛り上がるか!と驚きつつ、自分の中の興奮もどんどん大きくなるのを感じていました。薄紫の光の中にぼんやりと浮かぶ3人のシルエットもまた曲の世界観にビタビタにはまっていて最高でした。

「パツパツのトレーシング名人よ」のところを音源とは違いシャウト気味に歌うTKさんよかったです。

 

laser beamer

耳にはピュンピュンギター、目にはステージ上で狂ったように動き回るいくつもの緑のレーザーライト。「レーザービーム」という言葉を、音と光でここまで明確に表現したライヴパフォーマンスは時雨以外に見たことがありません。

曲後半のたたみかけに重圧感が増していて、一音ごとにドン!ドン!と体に響き、まるで轟音にフルスイングされている感覚。

 

Super Sonic Aurorally

疾走感桁違いのアルバム1曲目。345ちゃんの放つ高音にところどころ荒々しさがあってかっこいい。

時雨のライヴに行くとステージ上の3人の中で345ちゃんが一番イケメンだなと毎回思うのですが、この日はいつものようなかっこよさもありつつ、美しさが際立つ光景が何度もあって、345様に平伏したくなりました。

長い髪をゆっくり左右に揺らしながらベースに視線を落とす表情なんてもう美が溢れすぎてて、額に入れて飾りたいほど。

 

竜巻いて鮮脳

この曲の出だしだったか、TKさんの後ろから強い光が射した瞬間に前髪から汗がキラッと輝きながら落ちていったんですよね。芸術的で奇跡的な瞬間。

 

ラストダンスレボリューション

アルバム以外の曲で何をセトリに組んでくるのかと思えばこれです。新も旧もしっかりおさえてくるのはさすがとしか言いようがないですね。

サビの開放的なとこでピンクと水色の光が帯のようにまっすぐ天井へ伸びる光景がとても美しかったです。

 

secaret cm

DISCO FLIGHT

 

ピ様長尺MC。

「ピエールさんでーーーす!!」という元気いっぱいな自己紹介があとからじわじわきました笑

「昔通ってたドラムスクールの講師がスティック回し下手なのを見て、俺は上手くなろうと思った」と話しながら軽やかにスティックを回す右手、心臓に突き刺さりました。比較的長めに回してくれたのでひたすら凝視。眼福でした。

 

TKさんがなかなか戻ってこないという話題から「昔俺がMCしてる間にTKは爪切って、345は前髪切ってたことあったよね!?」というエピソードへ。345ちゃんはライヴ中に頭振ったら1本だけ長い毛が出てきて気になったので切りに行ったそう。

どうでもいいことですが、ピ様が「345!」と呼び捨てで名前呼んだり、345ちゃんが話し出すと「うんうん」と優しく相槌をうつ様とかそのときの声が結構好きです。パパみを感じるからなのか👨🏻

 

TKさん戻ってきていきなりトップスピードでギターをかき鳴らしたmakeup syndrome

初めて聞く曲でした。TKさんの右手首の細やかな動きに夢中になりました。

 

self-hacking 

アルバム収録曲の中でも、ライヴでどう化けるのかが特に気になっていた曲。

曲のイメージそのままに、なんなら可視化されることでよりパワーアップした上で、かなり太めのバンドサウンドに仕上がっていました。シンプルにかっよすぎ。

3人それぞれ見どころがありすぎて、カメレオンになった気持ちで眼球ぐりんぐりん動かしながら見てたのですが(怖い)、後半でTKさんが両腕をバッと広げて歌い上げたんです。その姿は「絶対に誰も抗えない完璧な支配者」にしか見えませんでした。自分自身を乗っ取って、天才として再生する。そんなマンガみたいなことを本当にやれてしまうのがTKさんなんだと、一瞬のうちに理解しました。

 

これはダイバーシティでは叶わなかったのですが、「アドレナの輪」らへんでツーバスがドゥルドゥルしてるのがたまらなく好きなので、これからのツアーの中でピ様の足捌きを拝めたら嬉しいです。

 

Enigmatic Feeling

2番AメロでのTKさんの左手が神業超えて変態的すぎました。元々左手動きまくりなのにエニグマの2番は本当に異常で、あの速さとあの複雑さが両立していることがまず信じられません。その上まったく手元見ずに歌っていて何事かと。
そのクレイジーゾーンを弾き終わると、狂気すら感じさせる笑顔を客席に向けました。このときもセルフハッキング発動中だったのでしょうか。普段はお上品なTKさんがライヴになると狂った変態性を見せてくれるのが大好きです。

変態変態言いすぎてディスってるように聞こえてしまうかもしれませんが、「変態で好き」は私の中での最上位賛辞です。


telecastic fake show
感覚UFO

この日のハイライト。客席での声出しが解禁されたこともあいまって、場内が熱狂でパツパツに。感覚UFOで極悪ベースを弾く345ちゃんに踊らされるお客さんたち。また、ラスサビでパァッと照明が明るくなり、振り切りすぎて前髪乱れまくったTKさんの眉毛がチラ見えしていました。中指もここできましたね🖕🏻

 

そのあとに何もなかったかのように物販MCぶっこむのが面白すぎて。いつも以上に息切れしながらグッズを紹介していく345ちゃん。心なしかちょっとだけ雑に感じだけど、あんなタイミングじゃ誰だってそうなります。


滅亡craft

今日のライヴはこの曲で終わり。だからすべてを出し切るといったような、全身全霊の3人の姿がステージにありました。

初めてこの曲を聞いたとき、曲の綺麗さと「凛として時雨」の軌跡を感じて何度も泣きそうになり、ライヴでも泣いてしまいそうだなと少し不安に思っていたのですが、鳴らされた音があまりにも強くて激しくて、逆に泣いている余裕がありませんでした。

マイクを握り潰してしまいそうなくらい力強く両手で握りしめて声を張り上げるTKさん。

 

滅亡craftが終わり、「あ、終わっちゃった」と一瞬思ったあとにアレキシサイミアスペアにつながったときは本当に本当に驚きました。
カオスな空間で繰り広げられるアレキシの非現実感はとにかく素晴らしかったです。
耳栓を破壊するんじゃないかという勢いで突き刺さってきた轟音が次の日まで頭の中に残っていました。

 

次は名古屋大阪2連チャンで行ってきます!

 

-aapitb-

2022.07.01(fri)

-aapitb-

ACID ANDROID / People In The Box

Spotify O-EAST

 

 

 

 

相方さんが取ってくれた20,21番のチケットで入場。2列目の中央エリア(やや下手より)で開演を待ちました。

ステージ上にはすでにACID ANDROIDのセットが用意されており、開演10分前頃になるとスタッフさんが現れて最後のチェック開始。

yukihiroさん用のタブレットがスタンドに設置された状態で運び込まれ、マイクスタンドの右側、つまりステージの下手側に置かれました。これまでは上手側に置かれていたはずなので、今日のライヴが今までとはまた違ったものになりそうだという予感が早くも漂い始めます。

 

ほぼ定刻通りに暗転し、下手袖からKAZUYAさん山口さんが登場。いつまでも鳴り止まない拍手はそのままお客さんの期待度の高さを表していたと思います。

 

静かに現れたyukihiroさんはDEPECHE MODEのTシャツ、スキニー、ショートブーツというシンプルなスタイルで、全身黒で統一。アクセサリーは指輪とブレスレットのみ。長く伸びた襟足が首にピタッと沿ってデコルテへ流れ、少し傷んだ毛先の質感も確認できました。もみあげは短め。前髪は厚めで眉毛こそ隠れていますが、目にはかからない長さなので本人もライヴ中に髪を気にするそぶりはほとんど見せませんでした。ひとつ記憶に残っているのは、曲間で背中を向けているときに左手で後頭部の髪をわしゃっと掴んでいた姿。

自然の陰影とも思えるほどナチュラルなアイメイク。淡いブラウンベージュで少しアイホールに立体感をつけた程度に見えました。

 

マイクスタンドを後方へ下げ、左手にマイクを握った状態で始まったchaotic equal thing

タブレットがこれまでと逆位置に設置されたのは、やはりマイクを持つ手を左に変えたからなのでしょう。LE-CIELでのインタビューで語っていたことがここに繋がってきました。

 

軽く握った右手はお腹の前でドラムと同じリズムを刻みます。心なしかその動きが少し堅く見えました。ピンと立った親指の先がピクピクと動いていたのは恐らく無意識のもの。

黒い半袖から伸びる白い肌、浮き上がる血管、手先の動きと連動して収縮する腕の筋、光に照らされ金色に見える腕の毛。ライヴハウスyukihiroさんが半袖を着たのは去年のツアーの新潟、長野ぶりでしょうか。大量の情報が視覚に飛び込んできて処理するのに必死でした。

 

後のPeopleのステージで「1曲目がchaoticで緊張した!」と山口さんがおっしゃっていましたが、そんな緊張など微塵も感じさせないほど安定した、鋭くて気持ちのいいドラムでした。細やかに音を繰り出しながらダイナミックさも併せ持つ、純粋に「好きだな」と感じる演奏と音。10年もの間ACID ANDROIDのライヴを支えてくれた頼もしさと、山口さんからyukihiroさんへのリスペクトを肌と耳で感じました。

 

pale fire

右手でタブレット画面をスワイプする姿がとても新鮮に映りました。歌いながらチラチラと画面へ向けられる視線。本人はまったくそんな気ないはずですが、色気が強すぎます。目を細めてみたり、あごを上げた状態で視線だけグッと落としたり、横目で見たり…とバリエーション豊富。yukihiroさんとタブレットを結んだ直線のちょうど延長線上に立っていたため流れ弾くらいまくりでした。

 

NEW SONG

攻めの姿勢で歌うyukihiroさん。でも勢いで突き進むのではなく、歌のテクニカルな部分を常に意識しているのも感じられました。

両手で握ったマイクをお腹の前に構え、人差し指〜小指をまっすぐに伸ばして両手を絡ませ合います。手指の美しさを惜しげもなく見せつけてくるボーナスタイム。すかさずカメラマンさんもシャッターを何度も切っていました。

 

後ろを向き、次の曲が流れるのを静かに待つyukihiroさん。rosesのイントロが聞こえてきてからマイクスタンドを持ち上げ、ステージ前方へ歩み出ます。

頭の高さくらいまでマイクスタンドを持ち上げたときの左手の美しさに目が眩みました。指先がきちんと揃った様にめっぽう弱いです。

マイクを差し込み、足元のケーブルを丁寧に手で払っていました。足じゃないんだ…と変なとこで驚き。

顔はマイクにまっすぐ向き合いながら、目のみを斜め下のタブレット画面に流します。ほんの少し見辛そうにして目元にシワが寄る様がかっこよすぎました。

紫とピンクの中間色がyukihiroさんの体を染め、これまでの数曲に比べ顔に当たる光が少なくなり、視線の行方が明確には捉えられなくなりました。するとどうなるか。タブレットの方向へ目線を動かすたび、目の中の光がこちらを向いているような錯覚を起こすわけです。照明によって作り出された妖艶な雰囲気と、マイクスタンドに縋りつくような姿勢も相まって、yukihiroさんの色気が花火のごとく辺り一面に飛び散ります。本日の「そんな目で見つめないでNo.1」でした。

 

また、毎度おなじみではありますが、マイクを握り締める右手のかたちが一生ツボです。人差し指中指、薬指小指に分かれるように指を広げマイクへと滑り込んでいく一連の流れが艶かしすぎて怖い。歌いながら左手人差し指がピンと跳ね上がる様子に心臓がミチミチに締め付けられました。

 

「anonymous flower, resembling roses...」を丁寧に丁寧に歌い上げ、少し歯を食いしばるような表情も。

 

NEW SONG 

去年のツアーの宇都宮で初めて聞かせてもらったときよりも、だいぶ言葉がはっきりと届いてきました。が、なんと歌っていたのかもう覚えていません。「誰のもとにも届かない」というような否定系の入ったyukihiroさんらしい世界観。諦観しているかのような歌詞、とても好きです。

 

gravity wall 

例えばこのイベントで初めてACID ANDROIDを見たという人に今のACID ANDROIDを説明する1曲を挙げるとしたら、この曲が最適なのかもしれないなと思いました。

最新アルバムであるGARDENからセットリストに組まれたのはrosesとashesとgravity wallでした。このうち、rosesとashesはシングルとしても発売されているので、純粋なアルバム曲の中から選び出されたgravity wallには何かしらの意図があるのでしょう。

これまでやってきたワンマンのセットリストを考慮してというのももちろんあるかと思いますが、なんとなくこの曲を披露しているyukihiroさんは自信ありげに映るのです。なんとなくですけどね。

この曲の特長とも言える間奏部分での、渦の中へと引きずり込まれるような感覚に陥るリズムとギター。「飛ぶ」とか「トリップする」という体験を何度もライヴで味わってきました。

もし-aapitb-でACID ANDROIDに初めて触れ、gravity wallに心を掴まれた方がいらしたら、ぜひぜひワンマンにも足を運んでいただきたいなと思います。

 

マイクを手放し、ただただ音に没頭しているyukihiroさんの姿がとても魅力的で目が離せませんでした。

 

let's dance 

ガラリと切り替わる世界。色とりどりの光がステージに踊ります。その鮮やかな色たちを従えたyukihiroさんの顔には光が当たらず、影で覆われていました。華やかな背景と暗い人影という対比に心が強く惹きつけられました。

手や体を使った煽りこそないものの、「手を差し出せ」「call up」でやや捲し立てるような雄々しい声を放ちます。それで十分すぎるほど。

山口さんの研ぎ澄まされたドラムがハッとするほどかっこよかったのを覚えています。

 

dealing with the devil

攻めと伸びやかさ、その両方をyukihiroさんのボーカルから感じ取れる極上の一曲。大好きです。

 

ashes

黄・緑・白の光が下手から上手へと順に流れながら場内に伸び、合間合間でyukihiroさんたち3人を頭上からも照らします。

体の中の熱が高いのかタブレットをスワイプする手に勢いがあり、大きく振り払うような所作でした。しかも左手。感情的な一面がチラッと見えるとなんとも言えない高揚感が生まれてきます。

 

灰が音もなく降り積もっていくような厳かな雰囲気さえ漂う中、yukihiroさんは熱さを抑えることなく山口さんの打ち鳴らすクラッシュに合わせ大きく腕を振り下ろします。また、間奏で一歩後ろへ下がった状態から歌の入りと同時に力強くマイクを掴み、顔を寄せていく様もとてもアグレッシブでした。

(その際、右手がマイクを掴み損ねほんの一瞬手元がバタつきましたがすぐに立て直す)

 

マイクを握り締めているときに手首から肘へと伸びる筋が浮かび上がる様に見惚れてしまいました。あの筋はなんだったんだろうと調べてみたらどうやら「尺骨」という骨のようです。(違うかも)yukihiroさんの身体を見ていると解剖学を学びたくなってきますよね。

 

体の横に下ろした手、その手のひらが見えるともれなく興奮してしまうということがわかりました。(世界一いらない発見)

自分のいた位置的に、右手を下ろしているときは手の甲がこちらを向いていて(たまに手首を返して手のひらが見えることも)、左手を下ろしたときには手のひらが完全にこちらを向いていました。歌の強弱に合わせて握ったり開いたり。やっぱり私は左手のエモーショナルな動きが好きです。

服を少し掴みながら自身を抱き締めるように歌うのもずるかったですね。勝てるわけない。

 

 

Tシャツにスキニー、ナチュラルなヘアメイクという飾らないいでたちゆえに年相応なyukihiroさんも垣間見えましたが、「Tシャツ・スキニーでこんなに決まる50代いるか?」と我に返りました。先日Lillies and Remainsのライヴを観に行きましたが、30代であろう彼らの中に紛れてもなんの違和感も発動しないことは明らか。

そしてyukihiroさんのお顔立ちには男性らしい強さや鋭さもありながら、どこか女性っぽい品の良さも感じられました。つまりは男性・女性両方の魅力を兼ね備えた美人。yukihiroさん年を重ねるごとに美貌が増してます。すごい。

 

ashesが終わると、やや遠慮がちな紳士風のお辞儀をしてステージを去っていきました。

いつものように顔の前でパンと両手を合わせた山口さんからは達成感が伝わってきましたし、爽やかに手をあげフロアに挨拶をしてくれたKAZUYAさんも久しぶりのACID ANDROIDのライヴを楽しんだ満足感みたいなものが表情に出ていたと思います。白いフライングVを時に激しく、時に繊細に奏でるKAZUYAさんとても素敵でした。

 

 

転換を挟み、このイベントのホストであるPeople In The Boxの出番へ。

ACID ANDROIDの配置に比べ、全体的にかなりステージ前方に各機材が置かれており、もちろんPeopleの皆様方もとても近くてドキドキしました。

響き渡る波多野さんの声の、なんと透き通って軽やかなこと。一気に惹きつけられました。

ベースの福井さんの落ち着き、丁寧さも間違いなく魅力的で、激しい曲では楽曲をグイグイと引っ張っていくベースの鋭さにやられました。

そして、我々が決して足を向けて寝ることのできない山口さん。本っ当にドラムが上手いんだと驚きっぱなしでした。ACID ANDROIDのライヴでは見せないような様々なテクニック、奏法に釘付けになりました。

 

さらにはa moon tonightをカバーするという粋すぎるサプライズも。これは波多野さんのリクエストだったようで、ACID ANDROIDを山口さんに勧めた波多野さんは実はDIE IN CRIESをゴリゴリに聞いていたとのこと。縁というのは確かに存在するんだなあと、心底嬉しそうに話す波多野さんの表情を見て思いました。

 

波多野さんのふわっと柔らかな声、福井さんのシンベ完コピ(山口さんがリハ終わりにひとりで自転車漕ぎながらやべー!と叫ぶほど)、福井さんに負けず劣らず再現度の高い山口さんのドラム、これ以上ないほどのカバーでした。

 

楽しいな、すごいなと思って見ている間に終わってしまったPeople In The Boxの出番。限られた時間の中でしっかりとMCもしてくださったのでその分曲は少なかったのかな…と思いきや8曲もやっていてくれたんですね。まだまだ聞きたかったなあ。

 

 

Peopleさんたちが捌けてもステージは薄暗いまま。まもなくしてスタッフさんがぞろぞろと現れ、忙しなくステージ下手側に何かを準備し始めました。ざわつくフロア。シンバルやバスドラムが運び込まれると短い歓声が上がりました。

 

波多野さんが「今日しか見られないものが見られると思います」と匂わせていたのは、ACID ANDROIDPeople In The Boxによるガチコラボ『聖者たちremixed by yukihiro』の一夜限りの生披露だったのです。

ステージの準備が整い、山口さんに呼び込まれて姿を現したyukihiroさんは-aapitb-のグッズTシャツに着替え、手元のアクセサリーをすべて外した状態。靴もいつものコンバースに履き替えていました。

 

スネア、バスドラムハイハット、クラッシュというシンプルすぎるセットに向かうyukihiroさん。ステージ中央を向くように組まれたセットのため、客席からはyukihiroさんの右半身を障害物0で見れてしまうという信じられない事態に。

しかし当の本人はフロアのざわつきなど気にも留めず、バスドラムのペダルに足を乗せ、軽く機材を確認し、スティックを回して穏やかな表情で山口さんを見つめていました。

聖者たちのリミックスは大変でしたか?という質問に対し、視線を上に向けてうーんと悩んでから「楽しかったです」と一言。マイクはないので肉声がそのまま場内に届き、フロアからは小さな悲鳴。

 

とても言葉では言い表せないほど、yukihiroさんの表情は穏やかなものでした。

うっすらと口角の上がった状態のまま、山口さんとしっかりアイコンタクトをしていよいよ一夜限りの演奏がスタート。

丁寧にドラムに向き合いながら、アクセントとなるショットを打つときには山口さんと目を合わせてタイミングをぴったりと合わせていました。「ここで、こうだよね?」「次はこう!」という言葉が聞こえてきそうなくらい本当に楽しそうに演奏していました。

また、yukihiroさんはゆったりとした余裕もまとっていて、後輩を温かく見つめる眼差しがやさしすぎました。

 

山口さんと目を合わせる以外では自身の足元に視線を向けていることが多かった気がします。バスドラのペダルを踏むときの、細かなつま先の動き。まさかこんなに近くで見られるなんて思ってなかったので興奮と感動で頭いっぱいでした。30thラニバツアーで見られたときでさえ相当興奮したのに、ほんの2メートル先って…冷静に考えてありえないです。キュッと引き締まった美脚も最高でした…

 

KAZUYAさんはステージの奥にいて、私の視界だとちょうどyukihiroさんと被ってしまっていたのですが、スッと差し込まれたギターの音色の美しさが強烈に記憶に残っています。ACID ANDROIDPeople In The Boxの5人が聖者たちを演奏していたあの時間は、本当に貴重で夢のようでした。

 

終始にこやかだったyukihiroさんは最後各方向へペコペコとお辞儀をしてゆっくりとステージを後にしました。思わずこちらもお辞儀をしてしまったくらい、それはそれは丁寧な挨拶でした。

 

 

 

いつもにましてまともな感想が書けていないのは、最後のサプライズで完全に頭がおかしくなったからということにさせてください。笑

それにしてもACID ANDROIDPeople In The Boxの相性が良すぎてびっくりです。想像の何倍も素敵なイベントでした。vol.2、vol.3と続いてくれたら嬉しいなあ。

 

 

 

9月からはいよいよPetit Brabanconのツアーが始まりますが、まだもうしばらくは-aapitb-の余韻に浸っていようと思います。

 

改めて、幸せなひとときをありがとうございました!

L'Arc〜en〜Ciel 30th L’Anniversary LIVE

2022.05.21(sat)

L'Arc〜en〜Ciel

30th L'Anniversary LIVE

 

 

 

 

2006年の15th L'Annivesary LIVEが私の初ラルクでした。

「15周年だから、次は30周年だと思うけど… 腰が曲がっても見にきてくれるかな?」とhydeさんが冗談まじりに口にした「30周年」のライヴがあの日と同じ東京ドームで本当に開催されたこと、とても感慨深いです。

あれから15年ラルクが続いていることも、自分自身が30周年ライヴに参加できたということも、これ以上ないくらいに嬉しくて幸せです。

 

 

21日は朝から雨が降ったり止んだりの空模様でした。

ドーム内に入ると正面にはとてつもなく横広なスクリーン。そしてアリーナ最後尾にはひっそりと佇む謎の円形の台。大人が3人乗るのもギリギリなくらいの小さな台でした。

その意味深な台を横目にアリーナへ降り、A3ブロックへ。花道の最端からさらに数メートルほど離れてはいましたが、メンバーが花道まで来てくれれば表情などは肉眼で十分見られそうです。

一方、ステージ中央部分は別のスクリーンに囲まれており詳細不明。

よくよく目を凝らしてみると薄暗い中に鈍く光るシンバルが見え、その瞬間に「今からここにyukihiroさんが来る」という実感が一気に湧いてきました。

 

定刻を15分ほど過ぎて暗転。

30th L'Anniversary LIVEがついに開幕します。

 

4つ打ちのリズムがドーム中に広がり、緊張と興奮がどんどん膨れ上がっていくのを感じながらただひたすらにステージを見つめていました。

横広のスクリーンにはこれまでに開催してきたライヴの日付や歴代のアー写など、30年の歴史を振り返るような映像が流れ、やがて最新の4人の顔が大きく映し出されると瞳が赤く変わります。

 

まだ暗いステージに現れた人影がドラムセットにスタンバイ。年末ぶりに見る生のyukihiroさんの姿。スローンに跨り、俯いて演奏開始を静かに待っていました。横から見る体の細さ、頭の小ささはそこにいる人物が間違いなくyukihiroさんであることを物語っています。

hydeさん、てっちゃんも定位置に着いた様子。こちらから見て最も遠くにいるkenちゃんはこの時点ではまだ確認できませんでした。

 

ライヴ1曲目はミライ。

予想が当たったのであろうお客さんたちの喜ぶ姿が視界に入り、こちらまで嬉しくなります。

曲が始まってもメンバーを取り囲むスクリーンはそのままで、たくさんの星が輝く宇宙空間を映し出していました。明るい未来へ突き進んでいこうとする歌詞の世界観と力強い演奏が、映像と見事にリンクしていてとても美しい光景でした。

 

「今虹がかかり 一つに繋がる」「無数の願いに 星座が現れ」の箇所はドラムのテンポがグッと抑えられるのですが、想像していたよりはさらりと流れていった印象です。

 

 

READY STEADY GO

緑の文字で表示されたARE YOU READY?のメッセージ。

4人を取り囲むスクリーンがゆっくりと上昇。さらに色とりどりの銀テープが花火のように上空に舞い、キラキラと輝きながらアリーナに降り注いできました。

やっぱりライヴには銀テープの華やかさが必須ですね。なんとも言えない高揚感に包まれます。

 

スクリーンに大きく映し出された4人それぞれの姿。

hydeさんは髪を少し切ったのか、少年っぽさを感じる風貌でした。赤い羽根?を髪に編み込んだてっちゃんの姿に懐かしさを覚えたのはきっと私だけじゃないですよね。

 

kenちゃんは新たに発売された白ジャージ…もといステージウェアを素肌に着ていました。前のファスナーを一応閉めてはいるものの、みぞおちあたりまでは肌がしっかりと見えています。ただの裸よりもそうやって見えそうで見えない状態の方が色気が出るって、kenちゃんは分かった上でやっているんですよね。はあ…

下は豹柄のパンツで、もふもふのしっぽもご健在のため腰から下はもはや動物。

 

髪は全体的に長く、下された前髪は目元をほとんど覆っていました。放たれるオーラは完全に闇属性。そうくるとは全く予想しておらずかなり度肝抜かれました。ツイッターの印象が強すぎて、てっきり明るいハッピーkenちゃんがいるものだとばかり思っていました。友人曰く、途中まではナーバス気味だったみたいですね…

 

yukihiroさん、白のバンドカラーシャツ!

個人的にバンドカラーが好きでよく着るので、yukihiroさんが着ている姿を見られてテンションが振り切れました。

一番上のボタンを開けていて、首元のチェーンネックレスが半分だけ襟に隠れていましたが、ライヴ後半になるといつのまにかネックレスが服の上にくるようにきれいに直されていました。

髪は後ろでひとつ結び。頭頂部から厚めに下された前髪(と呼んでいいのか悩みますが)のボリュームとお顔の小ささのバランスが最高に好きです。

 

ところで、初日と2日目で微妙に髪型が変わっていた気がするのは私だけでしょうか?

2日目はyukihiroさんの高速謝罪をはじめ、演奏中もバインバイン弾む三つ編みがとても印象的でしたが、果たして初日はそんなに弾んでたかな?と。

ライヴ初日の記憶力なんてほぼ皆無に等しいのでただの思い違いの可能性がとても高いのですが、初日はくるりんぱ系のアレンジを加えたひとつ結び、2日目はタイト三つ編み説をここでひっそりと提唱させていただきます。

答え合わせできる機会があるといいのですが。(後日追記:ありました笑)

叶うことならヘアセット中の動画をほんのちょっとでもいいので見せていただきたい…

yukihiroさんの髪を編む荒木さんの手元アップで十分ですので…3秒くらいでもいいので……

 

New World

お久しぶりです!!!! kenちゃんのギターが気持ちよく響き渡ります。ライヴだとなおさら高まるこの曲。

 

hydeさんのMCで強めにバスドラを鳴らして参加するyukihiroさんにいつも心踊ります。

まだhydeさんが話している段階でかなり食い気味にSEVENTH HEAVENのイントロが流れ始めましたね。タイミングを間違えてしまったのかと一瞬焦りました。

「楽園はどこにある!?」と始まるのはとてもワクワクしましたね。

 

SEVENTH HEAVENLies and Truthはドラムのスタイルが似ているので、この繋ぎは結構合理的だったりするのでしょうか。

曲の締めにシンバル(yukihiroさん右側チャイナ?)を右手で力強く打ち鳴らしたあと、そのままぐるっと大きく腕を回したのがかっこよすぎて「ヒッ」って声が出ました。ストレッチのような少しゆったりとした回し方だったのが余計に刺さりましたね。

 

1日目はこういった細かいところまで見ることができたり、聞こえてくる音とyukihiroさんの動きにほとんどズレがないのがとても良かったですし、2日目はステージと客席の全体像が確認できて、巨大スクリーンに映るさまざまな映像や各メンバーの表情などを見られたことが嬉しかったです。

 

ストリングスが厳かに東京ドームに響き渡ってからの叙情詩。hydeさんのアカペラがとても美しかったです。

ドラムの音色はゴツゴツとしている印象を受けました。音源通りじゃない、その時その時のメンバーが鳴らす音を聞かせてもらえるライヴという場はやはり特別で贅沢です。

 

XXXはどんどん大人っぽくなっていきますね。

初めのフレーズをhydeさんが歌い終わると、間髪入れずに楽器隊が超重量で空気を震わせにくるのが何度聞いても鳥肌モノです。

さりげなくも存在感のあるハイハットオープンクローズが大好きで大好きでライヴの度に注目してしまうのですが、初日は「あれ?やってない?」と思う場面が多々ありました。詳細はまた明日確認することに。

 

ザーッという砂嵐のようなSEのあとkenちゃんのギターが鳴いてfateへ。この曲もまた、ライヴの度に重厚感が増し、陰影が濃くなっていきす。

フロアに向けてほぼ垂直に振り下ろされた腕や、中央のホーリーチャイナをスティックで突き刺すようにまっすぐと伸ばされた腕、yukihiroさんが真剣にドラムに向き合うその一瞬一瞬が芸術品のように美しかったです。

手を銃のかたちに構えて正面へ伸ばし、暗い瞳で誰かに問いかけるように歌いながら引き金を引き、ゆっくりとウインクをしたhydeさん。hydeさんの目力と表情で語りかける威力の凄まじさを感じたひと時でした。

hydeさんって目が大きいので、光が反射してキラキラしていることが多いのですが、このときはまったく光が入らず感情の読めない瞳になっていたんですよね。寒気がするほどかっこよかったです。fateでその目をするのがまた完璧。

 

fateの世界観がまだ残ったままのステージに、聞き馴染みのない音色が静かに鳴っていました。曲の検討がつかなかったのですが、ある音が耳に入った途端ひとつの可能性が頭に浮かび、体が震えました。そしてあのイントロと共にfinaleが始まったのです…

finaleはずっとずっと聞きたいと願っていた曲でした。ラルクにはまりたての頃、ベスト盤に入っていたこの曲に怖さを感じながらも繰り返し繰り返し聞いていましたし、15thラニバのメドレーで一部分だけではありましたが生で聞くことができて感動したのをよく覚えています。

 

30周年を迎えたラルクが奏でるfinaleは、二度と抜け出せない完全な闇と、目が開けていられないほど眩しく射し込む光の対比が強く表現されていたように思います。

hydeさんの歌声は当時のままの繊細さにこれまでの経験で身に付けた圧倒的な表現力がプラスされていて、finaleという物語の美しさと切なさが胸に突き刺さり痛いほどでした。

 

yukihiroさんはサビでのハイハット刻みをタムに変更したりと、全体的に低音をメインに押し出すことで曲の深みや重厚感を増すような演奏でした。

kenちゃんのギターがはらはらと解け、暗い闇の中へ沈んでいくように曲が終わる…と思ったところへ、微かに響いたライドの音色。それは終幕へ向かい歩いていくその姿に、小さな祈りを捧げるかのような暗く透明な音でした。

完全に不意打ちでしたし、yukihiroさんのエモーショナルな演奏の中でも今回のような「弱さ」を主としたものはなおさら頭から離れなくなります。思い出すだけでも鳥肌。

30thラニバツアーのあなたといい今回のfinaleといい、ライドの繊細な鳴りにやられまくっています。

 

kenちゃんのギターソロは演奏に際して言語化することをとことんまで排除したkenちゃんの研究成果がぎゅっと詰め込まれています。こちらもまた頭から文字をなくし、肌で、匂いで、kenちゃんの奏でる音楽を動物的に感じたくなります。本能に聞かせる系のギターソロ。こんなギタリスト、kenちゃんしかいません。

 

MY HEART DRAWS A DREAMは背景のスクリーンいっぱいいっぱいにメンバーがひとりずつ映し出され、まるで目の前で演奏してくれているような臨場感。

言わずもがなyukihiroさんばかりを目で追ってしまったのですが、ちょうどハミングのパートに差し掛かったところでステージ下手側のスクリーンにyukihiroさんが映る…と思ったらアリーナA3からはギリギリ顔が見えない位置で止まってしまいました。

目の前にあるのはyukihiroさんに打たれてビィィーーーンと震えるクラッシュシンバル。

あともうちょっとだけずれてくれたらお顔が見られるのに!と最初こそ悔しい気持ちになりましたが、そのうち「揺れるシンバルをこんなにじっくりと見られることもめったにないのでは?」とポジティブ思考に切り替わり、yukihiroさんに揺らされるシンバルたちを愛おしく眺めていました。我ながら、いくところまでいったなと思います。笑

去年のツアーで好きになった、クラッシュをシャン、シャーンと二度打ちする流れもおかげさまで細部まではっきりと確認することができました。

 

何度でも感動するマイハーの直後「はい、MCでーーーす」(ニュアンス)という雑の極みみたいな第一声で始まったkenちゃんタイム。

直前まで頭の中から言葉を排除してるので仕方ないですよね。むしろいつもたくさん喋ってくれてありがとうkenちゃん

 

子どもにも聞かせられる下ネタを、とのことでkenちゃんは子どものころ登り棒が好きだったという話から、各メンバーへ初めて性的に興奮を覚えた色を聞きます。

hydeさんは「これ答えなきゃダメ?」と一旦渋りつつも「白」と回答。白ジャージを着ていたkenちゃんは自分の体を手で隠しながら「いやらしい目で見ないでっ!!!」

kenちゃんのMCってきっと事前打ち合わせとかしてないと思うんですけど、毎回hydeさんとの掛け合いがちゃんと成立してて感心します。滲み出る夫婦感。笑

「照明さん俺をピンクにしてー!!」とhydeさんに変な目で見られないように必死なkenちゃんでした。

 

「tetsuyaさーん?姿が見えないんですけどー?」という問いかけに答えるてっちゃんの声。しかしスクリーンに映るのはトリコロールカラーのベースアンプ。「kenちゃんのMCに巻き込まれると火傷するから」と姿を隠してしまったてっちゃん。さながらアンプが喋っているようでこれは笑わずにはいられませんでした。

なかなか答えないてっちゃんに対し「パスもあるよ」とkenちゃん。するとてっちゃんは「PASMOSuica??」とボケ。さらっと流すかと思いきや、「PASMOでもSuicaでもない!他なに?ICOCA?VISAでもなくてー!」とカードボケに乗ったkenちゃんがちょっと意外でした。VISAだけ種類違いますけどね…

おさななのお戯れ尊かったです。ちなみにてっちゃんは会場内のマラカスライトの色が黄色が多いからという理由で黄色にしてました。適当。笑

 

yukihiroさんもちょっと姿が見えないんですけどー…」

完全にドラムセットの裏に隠れてしまったyukihiroさん。その様子を確認したhydeさんが「ユッキー今ドラムセットの裏でこうなってる!」とガクッと項垂れるyukihiroさんを完全再現してくれました。

ken「ユッキーもパスする?どうする?あっ……内緒だそうでーーーす!!」

シモには一切関わろうとしないyukihiroさん。一番プロ根性を感じます。

 

ken「いろんなものがデジタルになったけど、これはアナログのままー!エンジンスタートォ!」

地面を震わせるようなエンジン音が響き、Driver's highへ。

 

次のPretty girlでついにkenちゃんが下手花道にやってきました!私のケノタ魂爆発。大股でガツガツと歩み寄ってきます。ライヴ序盤に感じた闇オーラは消え去り、笑顔満開のkenちゃんでした。惚れる。

客席に視線を向け、両手をグーにして左右交互に上げるチア風ダンスを披露。もちろんお客さんもそれを真似します。ラルクメンバーの中で見た目は一番男くさいのになんで中身こんなにかわいいんですか。あなたこそプリティーガール。

そのプリティーなガールはお得意のガニ股奏法や、ギターネックを上に向けオーバーアクションでギターをギャンギャンかき鳴らしていきました。

 

てっちゃんのベースがドームを揺らし、STAY AWAYへ。続くHONEYでさらに熱気が増してからのいばらの涙は圧巻。ステージに立ち上るいくつもの炎。あともう少しで髪や肌が焦げるところでした。

Shout at the Devil後、最後までステージに残ったyukihiroさんは全エネルギーをドラムにぶつけていました。スティックをスネアの上へポイと投げ捨て、くるりと後ろを向いたその背中に貼りついた、汗で濡れたシャツ。

ライヴ開始からここまでの間、スクリーンに映るyukihiroさんは演奏に合わせ口を大きく開けることが多く、表情からはかなりの熱量が感じられました。

 

アルバム「ark」のジャケットを飾った方舟が現実世界に登場。客席上空をふわふわと漂い、アリーナ後方へ着地するとしばらくしてメンバーが現れ、小さな円形ステージに集合しました。入場時に見たあの台はやはりサブステージだったみたいです。詳細については翌日詳しく確認。

サブステージで披露してくれたのは3曲。1曲目のSell my Soulでステッキを片手に伸びやかに歌うhydeさんの声が心地よく響きました。

 

「次の曲は…曲名言ったらダメだよね。何色のイメージですか?」とhydeさんがメンバーへ質問。kenちゃんは青、yukihiroさんは赤、てっちゃんは黄色、hydeさんはセピアということで見事にバラバラ。なんとなくALONE IN LA VIDAかな?と考えていたら、kenちゃんがLOST HEAVENのイントロを弾き始め、あやうく腰を抜かすところでした。

この曲もfinale同様大好きなのにライヴで聞いたことがなく、リクエスト企画でここぞとばかりに投票していました。この時点でリクエストしたうちの2曲が聞けたので、長くファンを続けるとこんないいことがあるんだな、最高のご褒美だなとひたすら喜びを噛み締めていました。

 

サブステージ最後の曲は星空。「ようやくコロナが落ち着いてきたと思ったら、なんだか世の中物騒な感じになって…」とMCでは具体的な表現を避けつつも、歌では心の底からの祈りを捧げ、ぶつけたhydeさん。途中感情がたかぶって制御がきかなくなったようにも見えました。それはyukihiroさんのドラムにも感じられ、感情のこもった腕が振り下ろされる度、胸がギュッと締め付けられました。

 

またark号がふわふわと上空を漂ってステージ裏へ帰っていくと、今度はスクリーンに「WAVE GAME」の文字。客席図にウェーブのスタート位置と方向が示され、スタンド席を何度か往復したのち、アリーナ後方からステージに向かっていくという流れでした。

まだウェーブが最後まで届いていないうちに「🎆🎆GREAT!🎆🎆」と褒められたのは笑ってしまいましたが、いきなりの指示にも臨機応変に対応できるドエルってすごいですよね。しかもこれが翌日には完璧な仕上がりになるんですから。

 

ウェーブがつないだFOREVER、ステージに現れた4人を見てみると…kenちゃんがふわふわモコモコに!

しっぽが何本も生えた、ボリューミーな茶色いファーコートを肩に引っかけ登場。どう見てもあれは首領(ドン)。コートの下は胸元はだけたシャツなのでなおさら。ビジュアルが強すぎて演奏が入ってきません。笑

 

サビ最後のフレーズで、右手でタムからフロアを一打ずつ鳴らすのが大好きなのですが、初日はその部分を毎回上からのアングルでスクリーンに映してくれて歓喜でした。スタッフさんさすがです!

 

ステージ上部に表示されていた「L'Arc〜en〜Ciel」のロゴが旧ロゴに変わり、耳に突き刺さってきた次の曲はなんと予感!

間違いなくこの日一番取り乱した瞬間でした。finale、LOST HEAVEN、そして予感。リクエストした曲がなんと3曲も聞けてしまったのです。こんなことってあるんですね…

予感を初めて聞いたとき(SMILEツアーのDVD)もまさかインディーズ時代の曲だとは思わなかったのですが、この日東京ドームで聞いた予感も古さを感じさせるどころか、今のラルクのかっこよさがドバドバと迸る最高の演奏と仕上がりでした。

 

バスドラの4つ打ち聞き放題な時点で幸せでしかないのにyukihiroさんのドラムはさらに進化していて、タム・スネア・フロアを絡めたフレーズにすごく今っぽさを感じました。

そして、この日見たときはハイハットとサブスネアの組み合わせだと思った箇所が、翌日スクリーンで見たときにはサブスネアではなくチョッパーっぽくて2段階で衝撃でした。

ラルカジノくらいの時期からセットに組み込まれたチョッパー、どこで使用しているのかずっとわからないままだったので、ついに使っている(と思われる)瞬間を目撃できたこと、しかもそれが予感という初期曲でありかつ個人的に好きな曲で使用されたことがとにかく嬉しくて驚きで興奮しまくりでした。

 

しかもこのあとBlurry Eyesと続いたので初期曲並びにますますテンション上がりましたね。

「約束を奪われそう」の右クラッシュ〜スネア〜左ハイハット〜右クラッシュの流れ、舞うような右手の動きが美しくてずっと見ていました。

 

曲中断しててっちゃん MC。この流れとっても好きなので嬉しかったです。

30周年イヤーがこれで終わってしまうので寂しい、でも俺考えた!次はメジャーデビュー30周年がある!と、素敵過ぎるアイデアを出してくれたてっちゃんに心からの拍手を送りました。

その方式でいけば5年よりも短い間隔で何かしらのアニバーサリーが開催できますもんね。

ドエルと同じ目線に立ち、同じ喜びを共有したいというてっちゃんの優しさが胸に沁みました。

あと、これはちょっと話がずれてしまうのですが、2日目が始まる前「今回も4人とも昨日と同じ衣装なのかな」と少し気にしていました。その方が映像化するときに2日間ミックスしやすいというのはよくわかるのですが、どこか寂しい気もしていて。

2日目のライヴが始まり、ステージに立つ4人の中で真っ先に目に飛び込んできたのは、昨日とは全く違う衣装に身を包んだてっちゃんの姿でした。

この2日間をてっちゃん自身も楽しもうとする姿勢、そしてライヴを見に来てくれたドエルを精一杯楽しませようとするあたたかさみたいなものを勝手に感じてしまって、胸がいっぱいになりました。

もちろんメンバー全員それぞれに2日間楽しもうという気持ちがあったと思っています。それをてっちゃんはよりわかりやすいかたちで示してくれたのかな、なんて思ってしまいました。

我らがリーダー、大好きです。てっちゃんのおかげでラルクが30周年を迎えることができて、私たちドエルもこうしてお祝いさせてもらえてます。

「続き聞きたいん!?」はこの先10年、20年とずっと聞き続けたい言葉第一位といっても過言ではないでしょう。

 

曲終わりにシンバルを薙ぎ払うように叩いた軌道をたどり、右腕が斜めに伸ばされたままだったのはちゃめちゃイケメンでした。唐突にyukihiroさんの話。

 

最後の力を振り絞り、笑顔で、全力で、ゴールまで駆け抜けていくかのようなGOOD LUCK MY WAY。途中、天を仰ぎ小さく息を吐くyukihiroさんの姿がありました。

 

30周年ライヴの締めくくりはやはりこの曲、虹。ロートタムがこれまでにないほどの存在感でドーム中に響きました。熱く、パワフルな虹。

しんみりとした雰囲気でフィナーレを迎えるのではなく、約1年かけて蓄えてきたパワーを発散し、次への活力としているように私には感じられました。

次の活動について何も発表されてはいませんが、このライヴに合わせて発売されたLIFE/LIVEのメンバーインタビューを読んで、この先の未来をきちんとメンバーそれぞれが頭に思い描いていることがわかり、きっとまた素敵な思い出を一緒に作ってくれるのだろうという希望を持つことができました。

 

あっという間で濃密な時間が終わりを告げ、ふわふわとした幸福感に満たされたまま東京ドームを後にしました。

 

ラルクを好きなれてよかったと心から思えた30周年ライヴの1日目でした。

ACID ANDROID LIVE 2021 #1.01

2021.11.22(mon)

ACID ANDROID LIVE 2021 #1.01

TSUTAYA O-EAST

 

 

 

 

yukihiroさんの優しさを全身に浴びてきた、そんなライヴでした。

かっこよかった、楽しかったという感想が出てくるより先に「優しかった」がまずはじめに頭に浮かんできました。はたしてそういうことが今までにあっただろうか、と自分でも少し驚いています。

パフォーマンスや音はいつものように鋭くて、むしろより一層攻めの姿勢が強まったように感じられたくらいなのに、会場内にはyukihiroさんの優しさが充満していました。それはもう言葉で言い表せられないほどの多幸感。yukihiroさんがとてもストレートに愛情表現をしてくれて、もはやあの場にいた全員がyukihiroさんに頭をなでてもらったのでは?なんて思ってしまいます。それくらいはっきりと優しさを肌で感じました。

yukihiroさんがどんどんどんどん優しくなっていくので、この先一体どうなってしまうんだろうとハラハラしています。

 

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L'Arc〜en〜Ciel 30th L’Anniversary TOUR 幕張2days

2021.10.22(fri),23(sat)

L'Arc〜en〜Ciel

30th L'Anniversary TOUR

幕張メッセ国際展示場1-3ホール

 

 

 

 

9月に開幕した30周年ツアー。前半戦の締めくくりとなるこの幕張公演がどんな内容になるのか、ずっと楽しみにしていました。

 

これまでの西日本編に参戦された方の感想でいろいろと勉強させていだたいたつもりでいましたが、実際に目の当たりにするともう言葉にできないくらい圧巻で鳥肌立ちっぱなしのライヴでした。ラルクは本当に、何度でも驚きと感動を与えてくれます。

2日間まとめての感想となりますが、よろしければお付き合いください。

 

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ACID ANDROID LIVE 2021 #1 Veats shibuya

2021.07.24(sat)

ACID ANDROID LIVE 2021 #1

Veats shibuya

 

 

 

 

開演時間ギリギリの到着となってしまい、場内に入り一息つく間もなくSEのボリュームが大きくなって暗転。心の準備ゼロで迎えた#1の最終日。

 

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